2004 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノム生物学との融合を目指したマメ科植物就眠運動の生物分子科学
Project/Area Number |
15681013
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
上田 実 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60265931)
|
Keywords | マメ科植物 / 生物時計 / 就眠運動 / 就眠物質 / 覚醒物質 / 受容体 / 分子プローブ |
Research Abstract |
マメ科植物が夜になると葉を閉じ、朝には再び葉を開く就眠運動は、紀元前から知られており、生物時計によってコントロールされる。申請者らは、マメ科植物に、葉を閉じさせる就眠物質と葉を開かせる覚醒物質がペアで含まれることを初めて明らかにし、その生物活性が植物属特異的であることを明らかにした。本年度は、生理活性物質をもとに合成した光親和性プローブを用いて、受容体タンパク質(210kDa)を発見した。本受容体は、生理活性を示さない非生理活性型プローブには全く結合しなかった。 また、就眠運動調節の鍵酵素β-グルコシダーゼ精製のための新規アフィニティーリガンドの開発に成功した。我々は、酵素による加水分解を受けないアザ糖型活性物質の新規合成法の開発に成功し、酵素精製に有効なグルコノアミジン型アフィニティーリガンドを開発した。合成したリガンドは、β-グルコシダーゼ特異的な阻害活性を示し、そのKi値は1.6μMであった。本法は、任意の糖の無保護チオラクタム誘導体に、望みのアグリコンを高収率で導入しうる方法であり、今後、各種アグリコン特異的β-グルコシダーゼ精製のためのリガンド合成に利用されると思われる。今後、酵素の精製を行い、その後、一次配列の決定、酵素遺伝子の発現を検討し、リズム調節機構を遺伝子レベルで解明する。
|
Research Products
(7 results)