2003 Fiscal Year Annual Research Report
海外引揚問題と戦後日本人の東アジア観形成に関する基盤的研究
Project/Area Number |
15682002
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Research Institution | National Institute of Japanese Literature |
Principal Investigator |
加藤 聖文 国文学研究資料館, 史料館, 助手 (70353414)
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Keywords | 日本近現代史 / 東洋史 / 海外引揚 / 国際関係 / 韓国 / 台湾 / 中国 / 植民地 |
Research Abstract |
研究計画第一年度にあたる本年度は、主に国内外の機関などに所蔵される海外引揚関係の一次史料および関連書籍の調査と収集に重点を置いた。具体的な成果のあった調査先は以下の通り。 国外では台湾の国史館において中国本土・台湾からの日本人引揚に関する国民政府史料、国史館台湾文献館において台湾での日系資産の接収と日本人留用に関する台湾省政府史料を調査収集し、中国の吉林省档案館では国民政府による旧満洲接収関係史料を調査した。国内では、静岡県立中央図書館所蔵山田重太郎文庫(引揚者団体静岡県連関係書類)、福岡市立総合図書館所蔵博多引揚港資料、滋賀大学経済経営研究所所蔵旧満蒙同胞援護会史料(調査の他に海外引揚研究に関する報告を行った)、外務省外交史料館所蔵外交記録(戦後公開の海外引揚関係)、防衛庁防衛研究所所蔵海外引揚及び復員関係史料、舞鶴引揚記念館所蔵引揚関係史料(物品類中心)、浦頭引揚記念資料館所蔵引揚関係史料(物品類中心)、その他、長野県立歴史館・愛知県公文書館・名古屋市市政資料館・北海道立文書館・新潟県立文書館・京都府立総合資料館・岐阜県歴史資料館・広島県立文書館・茨城県立歴史館・宮城県公文書館・大阪府公文書館が所蔵する各道府県行政文書(引揚援護関係)および県内史料所蔵情報、北海道大学附属図書館所蔵樺太引揚関係書籍の調査と収集を行った。このうち、各道府県文書館に多くの引揚関係史料が所蔵されていることを新たに確認した。なお、本年度は調査収集が中心であり、収集史料の分析は次年度以降に行う予定である。 また、舞鶴・浦頭(佐世保)・宇品・博多の各引揚港跡地の実地調査を行った。さらに、「引揚港・博多を考える集い」のメンバー(8名)から各自の引揚体験並に博多港での引揚援護に関する聞き取り調査を実施した。この他、平成15年12月より海外引揚関連書籍のデータベース作成を開始した。
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Research Products
(1 results)