2004 Fiscal Year Annual Research Report
海外引揚問題と戦後日本人の東アジア観形成に関する基盤的研究
Project/Area Number |
15682002
|
Research Institution | National Institute of Japanese Literature |
Principal Investigator |
加藤 聖文 国文学研究資料館, アーカイブズ研究系, 助手 (70353414)
|
Keywords | 日本近現代史 / 東洋史 / 海外引揚 / 国際関係 / 朝鮮 / 台湾 / 中国 / 植民地 |
Research Abstract |
研究第二年度にあたる本年度は、史料の収集に重点を置き、国内外の史料所蔵機関における史料収集、さらには関係者からのオーラルヒストリーを行った。具体的な成果は以下の通り。 国外では、韓国の国家記録院・国史編纂委員会・国立中央図書館において日本人引揚および現地の社会情勢に関する史料を収集した。また、台湾の国史館台湾文献館・国史館・国立中央図書館台湾分館・台湾大学附属図書館・中国国民党党史館において中国・台湾からの日本人還送に関する国民政府および台湾省行政長官公署の行政文書を収集した。また、米国の国立公文書館・スタンフォード大学フーバー研究所において主に旧ソ連軍占領地域からの日本人引揚げおよびソ連軍による日系資産接収に関する史料を収集した。 国内では、外務省外交史料館において前年度に引き続き戦後外交文書のなかの引揚関係史料を収集し、日本社会事業大学図書館において引揚援護に関する厚生省関係文書を収集した。また、広島県立文書館・山口県文書館・鳥取県立公文書館・北海道立文書館・宮城県公文書館・米子市立山陰歴史館・鶴岡市立図書館において地方における引揚援護事業関係史料(主に行政文書)の収集を行った。さらに、全国樺太連盟北海道支部連合会において樺太引揚関係史料の調査、網走市内のウィルタ協会において樺太少数民族の日本引揚に関する情報収集を行った。この他、在外同胞援護会理事長松田令輔の個人史料、「婦人の友」友の会中央部所蔵引揚援護関係史料の調査収集を行った。 オーラルヒストリーでは、日本長春会および満鉄会、全国樺太連盟北海道支部連合会、中央日韓協会において複数の関係者を対象として行った。また、個人では元満洲国官僚の飯田忠雄氏から鳳城県からの引揚げについて、「婦人の友」会員の福士房氏より佐世保引揚援護局における婦人相談所の実態についてのオーラルヒストリーを行った。
|
Research Products
(2 results)