2004 Fiscal Year Annual Research Report
高品質電子線ビームを用いて生成したラムダハイパー核の崩壊過程の研究
Project/Area Number |
15684005
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中村 哲 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50280722)
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Keywords | ストレンジネス / ラムダ粒子 / ハイパー核 / 電磁相互作用 / 電子線ビーム |
Research Abstract |
平成15年度に引き続いて米国ジェファーソン研究所(JLab)における高品質電子線ビームを用いたラムダハイパー核精密分光実験の最終準備、弱崩壊生成粒子観測用検出器の検討、設計、製作を行った。平成17年6月から予定されているJLab E01-011実験は東北大学を中心とした日本グループが制作した高分解能K中間子検出器(HKS)を使った最初のハイパー核実験となるが、その後引き続いて重いハイパー核の弱崩壊生成物を測定する寿命測定実験(E02-017)を行うことが認められた。当初、HKSはE01-011実験に最適化した場所に固定して設置し、実験終了後は速やかに解体してJLab Hall C実験室から次の実験まで搬出する予定であった。HKS測定器の双極磁石は200トン以上の重量があり、これを分解搬出、次回の実験時に再搬入することは数ヶ月の時間と多大な労力が必要であることがわかった。このため、今年度、HKS架台を可動架台として新たに日本において設計し直し、米国で製作した。これによりHKS架台を用いた実験が最小限のロスタイムで、Hall Cにおいて実験が可能となった。E01-011,E02-017実験で用いる各種検出器(水チェレンコフ検出器、プラスチックシンチレーションカウンタ、エアロゲルチェレンコフ検出器)は平成16年6月につくば高エネルギー加速器研究機構PSにおいてビームを用いた性能評価(PS-T554)を日米双方の共同作業で行い、その後米国に輸出した。これらの検出器の最終調整を現地において行った。
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Research Products
(7 results)