2004 Fiscal Year Annual Research Report
プロテインスプライシング反応を利用した機能性プローブ分子の開発と応用
Project/Area Number |
15685010
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小澤 岳昌 東京大学, 大学院・理学系研究科, 講師 (40302806)
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Keywords | renilla luciferase / androgen receptor / 細胞内小胞 / glucocorticoid receptor / cDNA / Smac / ミトコンドリア |
Research Abstract |
1)生きたマウス個体内におけるタンパク質の核内移行検出プローブを開発した.311アミノ酸からなるrenilla luciferase (RLuc)のN末から229番目で切断すると,splitしたRLucがプロテインスプライシングにより効率よく再構成されることを見出した.このsplit RLucを用いて,androgen receptor (AR)のサイトゾルから核内への移行を検出するプローブを作製した.このプローブをマウス脳内に移植して,マウス個体内のDHT検出法を開発した.procymidoneやPCBをマウスの腹腔に投与すると,脳内のARの働きが抑制されることを明らかにした(PNAS,101,11542(2004)).この基本技術を展開し,glucocorticoid receptor(GR)の核内移行検出法を開発した.マウスがストレスを感受した時に分泌されるcorticosteroneを,マウス個体非侵襲的に検出できることを実証した(投稿準備中). 2)細胞内小胞(ER)に移行するタンパク質を同定するプローブ分子を開発した.プローブを連結した被検タンパク質がERに輸送されると,ER内でプロテインスプライシング反応によりGFPが形成されることを示した.cDNAライブラリーにプローブを連結し,ER移行タンパク質を網羅解析する手法を開発した.1,100クローンの遺伝子解析を行い,109種のER移行タンパク質の同定に成功した(Nucl.Acid Res.,33,e34(2005)). 3)ミトコンドリア膜間腔(IMS)局在シグナル配列を同定した.IMSに局在するSmacタンパク質にランダムにミューテーションを加え,IMS局在に重要なアミノ酸を同定した.その結果,Smacのミトコンドリアシグナル配列にAVPI4アミノ酸を付加した配列が,IMSシグナル配列として機能することを明らかにした(投稿準備中).
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Research Products
(4 results)