2004 Fiscal Year Annual Research Report
可逆性を有する高推力直動モータを用いた環境干渉型モーション制御系の研究
Project/Area Number |
15686018
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
藤本 康孝 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (60313475)
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Keywords | スパイラルモータ / 有限要素解析 / ギャップ制御 |
Research Abstract |
本年度は、昨年度に引き続き、制御回路などの実験システムの構築を行った。高推力直動モータ(スパイラルモータ)の駆動に必要な2セットの3相PWMインバータを製作した。並行して、制御系のシミュレーション、および、理論熱解析、FEMによる電磁界解析を行った。制御系シミュレーションでは、ギャップと推力を独立に制御する手法を提案し、シミュレーションにより有効性を確認した。また、シミュレーションより、可動子が固定子にタッチダウンしたモータ停止状態から始動して浮上制御を行う際に、非常に大きな電流が必要となることが確認された。熱解析の理論検討では、巻線スロットの面積およびモータの形状から、銅損と放熱の関係式を導き、放熱の観点から発生可能な最大推力を求めた。また、逆起電力を求め、必要な端子電圧を求めた。本モータはストロークが短く絶対速度が限られるため、逆起電力は小さく、必要な端子電圧も低いことがわかった。FEMによる電磁界解析では、可動子の進行時に推力が増減する現象について検討した。具体的には、固定子から可動子が突出した場合、可動子を引き戻す力が発生する現象を確認した。固定子のピッチ数を増加させると、この現象は観測されず、推力特性が平坦化されることを明らかにした。また、これとは別にギャップ平衡点を微小に移動させることによって推力特性を平坦化する方法を提案し、FEM解析によりその有効性を確認した。次年度は、実機による制御法の検証を進める予定である。以上の成果に関して、複数の国内学会において発表を行った。
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Research Products
(5 results)