2004 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者施設における脱臭機能を有する建材の性能評価と適用方法に関する研究
Project/Area Number |
15686023
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Research Institution | Daido Institute of Technology |
Principal Investigator |
光田 恵 大同工業大学, 工学部, 助教授 (40308812)
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Keywords | ゼオライト / 臭気物質 / 脱臭 / 光触媒 / 調湿建材 / 副生成物 / 介護臭 |
Research Abstract |
光触媒を塗布したゼオライトパネルの基本的な吸着・分解性能を把握することを目的として、ゼオライトパネルの臭気物質別の吸着性能、紫外線強度と光触媒の分解特性の関係、分解過程において発生が示唆されている副生成物の検討を行った。また、光触媒による脱臭性能を詳細に検討するために、臭気物質の吸着層を持たない材質に光触媒を塗布した場合の臭気物質の除去効果についても検討を行った。ゼオライトパネルによる脱臭効果の検討では、1m^3のチャンバーの天井面にゼオライトパネルを設置し、チャンバー内に臭気物質を拡散させ、その濃度の変動を測定した。実験に用いた臭気物質は、介護臭の主な物質を考慮し、アンモニア、プロピオン酸、硫化水素、トルエンとし、設定濃度については臭気強度3〜4となるよう調整した。ゼオライトパネルに塗布した光触媒による分解効果の検証については、床面よりブラックライトで10μW/cm^2〜50μW/cm^2の強度で照射した。光触媒のみの脱臭効果の検証については、蛍光灯に光触媒を塗布し、1m^3のチャンバーにその蛍光灯を入れ、臭気物質の変動を測定することにより検討した。その結果、ゼオライトパネルへの各臭気物質の吸着については、プロピオン酸、硫化水素、アンモニア、トルエンの順で大きいことが明らかとなった。トルエン濃度の変動から分解の効果が認められたが、分解過程における副生成物として、主にアセトアルデヒドの発生が示唆された。ゼオライトのように吸着が大きい材質に光触媒を塗布した場合には、吸着の影響が大きく、分解特性を見ることが難しかったが、吸着層を持たない材質である蛍光灯に光触媒を塗布した場合には、プロピオン酸等も光触媒によって分解されている状況が明らかになった。
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Research Products
(2 results)