2003 Fiscal Year Annual Research Report
固体炭素を直接燃料とする携帯型固体酸化物燃料電池の開発
Project/Area Number |
15686040
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊原 学 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (90270884)
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Keywords | 固体酸化物 / 燃料電池 / Ni / YSZ燃料極 / 固体炭素 / 反応機構 |
Research Abstract |
現在、研究開発がすすめられているのは、電解質に高分子を用いた高分子型燃料電池である。燃料としては水素およびメタノールが主であるが、燃料のボンベ容量、連続使用時間に関連する燃料のエネルギー密度から固体燃料が望ましく、その中でも固体酸化物燃料電池は800℃〜1,000℃の高温動作であるので燃料の多様性が期待できる。 本年度は主に、以下のとおり研究を行った。 1)Ni/YSZ燃料極を用いて固体酸素を直接燃料とする携帯型の新しい固体酸化物燃料電池の出力密度および、発電時間の向上を目指し、微細構造、膜厚を変えた多孔質Ni/YSZ燃料極を用いて、炭素析出の際に流す炭化水素の種類や温度及び析出時間を変化させて炭素を析出させ、発電実験を行って、Ni/YSZ燃料極の微細構造、膜厚、炭素世析出方法と発電特性を調査した。 2)発電特性の析出条件、析出炭素の分布と形態を調べ、固体炭素燃料にはどのような電極が適しているのか、どのような炭素が燃料極中で、どのように分布している場合に良好な燃料となるかを検討した。 3)携帯型を目的としているため、さらなる出力密度と発電時間を向上させるため、空気供給量なども含めて、最適な燃料極を模索し、金属材料だけでなく、セラミック材料の燃料極についても、その反応機構の検討を行った。
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