2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15689004
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石橋 誠 京都大学, 医学研究科, 講師 (30232341)
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Keywords | 形態形式 / 神経系 / 遺伝子制御 / Sonic hedgehog / Fgf15 / 上皮間葉転換 / Snail / Slug |
Research Abstract |
本研究においては脊椎動物神経系形態形成の分子機構を特に遺伝子制御ネットワークを中心に明らかにすることを目的としている。 Sonic hedgehog(Shh)ノックアウトマウスの解析によって、視床原基増殖期にはShh→Fgf15→Tcf4カスケードによって神経前駆細胞の増殖が促進されていることが示唆された(Ishibashi and McMahon,2002)。この遺伝子発現制御の分子機構を明らかにするため、Fgf15遺伝子の調節領域と思われるゲノム断片を単離した。単離したゲノム断片11kbをlacZ遺伝子に融合させたトラシスジーンを導入したマウスを作成し、lacZの発現パターンを解析したところ、内因性Fgf15の発現パターンとほぼ一致していた。また、同じ断片をルシフェラーゼ遺伝子と融合させたベクターを作成し、これを導入した培養細胞にshhシグナルを作用させると、ルシフェラーゼ活性が上昇した。同断片には,Shhシグナルの標的遺伝子の活性化を担う転写因子Gliが結合する塩基配列が含まれていた。このGli結合配列に変異を導入したところ、トランスジェニックマウスにおけるlacZの発現やルシフェラーゼアッセイにおける活性上昇が大幅に減少した。従ってFgf15はShhシグナルの直接の標的遺伝子であると結論づけた。これらの結果は現在投稿中である。また、内耳発生においては耳胞上皮から聴神経節が形成される際に上皮間葉転換(EMT)が起こると考えられる。他の部位でEMTに関与していることが明らかになっているSnail/Slugの発現を調べたところ、耳胞においてこれら遺伝子の発現が観察された。現在他のマーカー遺伝子の発現との関係を明らかにすべく、発現解析を行っている。
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