2004 Fiscal Year Annual Research Report
大規模非線形行列方程式を解くためのアルゴリズム実用化に関する研究
Project/Area Number |
15700016
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
向谷 博明 広島大学, 大学院・教育学研究科, 講師 (70305788)
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Keywords | 大規模システム / ナッシュゲーム / 大規模非線形行列方程式 / 不動点アルゴリズム / ニュートン法 |
Research Abstract |
本研究では,大規模動的システムにおけるナッシュゲーム問題のナッシュ均衡を実現するために解く必要がある大規模非線形行列方程式に対して,解を求めるための数値計算アルゴリズムの実用化を行った.ニュートン法を適用するために,大規模非線形行列方程式の解の構造,及び存在性をニュートン・カントールビッチ定理よって明らかにした.その結果,低次元化されたシステムのリカッチ方程式と摂動項を含む連立型リカッチ方程式に対して,解の関係を新たに確立することができた.このとき,解の構造を保証する摂動パラメータの範囲も明らかにした.次に,ニュートン法に現れる大規模線形方程式を解くためのアルゴリズムを不動点アルゴリズムによって導出した.また,収束の証明には不動点定理を適用した.ニュートン・カントールビッチ定理,不動点定理を適用することにより,アルゴリズムの初期値に依存することなく,すばやく解を求めることが可能となった.さらに行列計算に必要なワークスペースの低次元化に成功した.最後に,得られた高近似ナッシュ戦略による評価関数の劣化の程度を解析的に明らかにした.その結果,摂動項が十分小さい場合,ナッシュ均衡を保証することが示された.本研究で提案される高近似ナッシュ戦略に対して,以下の有用な結果が得られた.i)数値計算アルゴリズムは二次収束を保証する.ii)実プラントのサブシステムの個数が幾つあっても,行列計算に必要とされる次元は各サブシステムの次元と等しい.iii)新たに得られた不動点アルゴリズムは,一次収束を保証する.iv)提案された設計手法は,サブシステムの個数に制限がないので,様々な実システムに対して広範囲に適用可能である.
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Research Products
(2 results)