2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15700022
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Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
宇野 毅明 国立情報学研究所, 情報学基礎研究系, 助教授 (00302977)
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Keywords | 列挙 / アルゴリズム / 遅延時間 / グラフ / 閉路 / クリーク / 極大 / 極小 |
Research Abstract |
本年度は、遅延時間の短い列挙アルゴリズムの構築を目指し、以下の列挙問題についてアルゴリズムの研究を行った。 1つ目は入力したグラフ含まれる極大なクリークの列挙である。既存の研究では頂点数×枝数に比例した遅延時間が必要であったが、これを最大次数の4乗とすることに成功した。疎なグラフにおいて効率的なアルゴリズムとなっている。クリークはデータマイニングやクラスタリングなどの分野に応用があり、それらの分野では疎なグラフが多く扱われるため、応用上有益である。 2つ目は自由木の列挙である。自由木とは根を持たない木のことであり、グラフとして同型な木は同一視し、与えられたnに対して頂点数nの全ての自由木を列挙する問題である。既存研究では、n^2時間程度の遅延時間がかかっていたが、今回の研究により、遅延時間を定数にすることができた。このアルゴリズムは、簡単な改良により頂点数1からnの木や、頂点数nの根付き木、ラベルのついた木などを列挙できるため、データマイニングの頻出木構造発見問題に適用でき、効率的なアルゴリズムを構築できる。 3つ目は、コードレスサイクルの列挙である。グラフの頂点集合で、誘導する部分グラフがサイクルになるものをコードレスサイクルといい、与えられたグラフに対して、そのグラフに含まれるコードレスサイクルを全て列挙するアルゴリズムを構築した。計算時間は、通常のサイクルの列挙と同じ計算量にすることに成功した。遅延時間も同じ計算料となった。なお、この問題に対する既存の研究はない。 また、これらの研究から、遅延時間を短縮する基礎的な方法が開発された。この方法を用いると各種列挙アルゴリズムの遅延時間を短縮することができる。この結果については、次年度にまとめる予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Takeaki UNO: "Fast Algorithms for Enumerating Maximal Cliques"ISMP2003 Proceedings. 18. 113-113 (2003)
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[Publications] 宇野 毅明: "コードレスサイクルを列挙する線形時間アルゴリズム"情報処理学会アルゴリズム研究会. 92. 47-53 (2003)
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[Publications] 宇野 毅明: "効率的な列挙アルゴリズムの構築と利用"人工知能学会誌. 18巻3-5号. 317-322 (2003)
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[Publications] 宇野 毅明: "列挙アルゴリズムに関する最近の話題"電子情報通信学会小特集,理論計算機科学の最新動向. 86巻12号. 928-933 (2003)
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[Publications] Shin-ichi Nakano, Takeaki Uno: "More Efficient Generation of Plane Triangulations"Proceedings of Graph Drawing 2003. (2003)
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[Publications] Shin-ichi NAKANO, Takeaki UNO: "A Simple Constant Time Enumeration Algorithm for Free Trees"情報処理学会 アルゴリズム研究会. 91. 9-16 (2003)