2003 Fiscal Year Annual Research Report
多峰性関数最適化における実数値遺伝的アルゴリズムの探索の効率化に関する研究
Project/Area Number |
15700135
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
小野 功 徳島大学, 工学部, 助教授 (00304551)
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Keywords | 遺伝的アルゴリズム / 実数値GA / 関数最適化 / 変数間の依存関係 / 多峰性関数 / EN-GHC / UNDX / MGG |
Research Abstract |
遺伝的アルゴリズム(GA)は,多くの局所解をもつ多峰性の探索空間において大域的に良好な解を発見できる強力な近似解法として注目を集めている.GAによる関数最適化への接近においては,特に,UNDX+MGGが,変数間に強い依存関係をもつ多峰性のベンチマーク関数において良好な性能を示している.UNDX+MGGは,全ての変数間に強い依存関係が存在すると仮定して,全ての変数を同時にサンプリングしている.そのため,一部の変数間にしか依存関係をもたない高次元の関数において,UNDX+MGGの探索はかなりの無駄を含んでいると考えられる.特に,多峰性関数においては,同時に探索する変数の数に対して局所解の数が指数関数的に増加するため,問題はさらに深刻になると考えられる. 本研究では,各変数の依存関係をなるべく正確に推定し,その情報を用いることにより,従来手法であるUNDX+MGGよりも,効率よく探索を行うことができる実数値GAを提案することを目的としている.本年度の研究成果は以下のようにまとめられる: ●一部の変数間に依存関係をもつベンチマーク関数として,Complex-type Rosenbrock関数などを提案した. ●与えられた関数の全ての変数のペアについて,依存関係を推定する方法を提案し,ベンチマーク関数を用いて有効性を確認した. ●上述の方法で推定された変数間の依存関係の有無に関する情報を用いて,効率よく探索を行うことが可能なEpistasis-Neighborhood Genetic Hill Climbing (EN-GHC)を提案し,ベンチマーク関数を用いて有効性を確認した. ●上述の成果を,進化計算の国際会議であるCongress on Evolutionary Computation 2004 (CEC 2004)で発表し,関連する研究者と情報交換を行った.
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