2003 Fiscal Year Annual Research Report
嗅盲による嗅球内神経回路変動に対するホスホイノシチド代謝回転関連分子の機能解析
Project/Area Number |
15700251
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
齋野 幸子 山形大学, 医学部, 講師 (50312559)
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Keywords | ホスホイノシチド代謝回転 / 中枢神経系 / 嗅球 / 神経幹細胞 / 分化 / イノシトールリン脂質 / 免疫組織化学 / in situ hybridization |
Research Abstract |
福島県立医科大学小林和人教授より供与された9kbチロシン水酸化酵素誘導クラゲ発光蛋白遺伝子導入マウス(9kbTH/EGFPマウス)について計画的繁殖・飼育を行い発達期および成獣期の個体を得て、研究に使用した。一部の動物に関しては片側鼻閉による嗅上皮温存型嗅盲法を施行した。これらの動物を用いて、ホスホイノシチド代謝回転を担う分子のうち、CDP-ジアシルグリセロール合成酵素1型、2型およびホスファチヂルイノシトール合成酵素、ジアシルグリセロールキナーゼゼータ型についてcRNAプローブを用いた非放射性同位体in situ hybridization histochemistryによる検討を行った。また、脂肪酸結合蛋白(fatty acid bindihg protein:FABP)の脳型、皮膚型、心臓型、肝臓型についての特異抗体を入手し、発達期および嗅盲での変化を免疫組織化学法により検討した。FABPは分子により神経系の支持細胞に発現が見られるもの、未分化な細胞に発現するもの、神経系の発達過程で一過性に非常に限定的な細胞に存在するものなど、多様な発現をしていた。さらにこれらと9kbTH/EGFPマウスにおけるEGFP陽性細胞との分布について詳細に観察中である。他の嗅盲モデルとして計画している嗅粘膜化学焼灼法や嗅神経切断法についても施行中であるが手術手技によるものと考えられる個体差が無視できず、手術手技の改善も含めて現在なお検討中である。
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Research Products
(1 results)