2003 Fiscal Year Annual Research Report
熱光源を用いた超高分解能光コヒーレンストモグラフィとその皮膚科学への応用
Project/Area Number |
15700327
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
近江 雅人 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (60273645)
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Keywords | 熱光源 / 超低コヒーレンス干渉計 / 光コヒーレンストモグラフィ / 皮膚科学 |
Research Abstract |
皮膚疾患の診断に必要な角層厚の計測、皮膚再生における細胞レベルのモニタリングには、1〜2μmの空間分解能をもつ新たなOCTの開発が要求されており、本研究では、熱光源を用いて超高分解能光コヒーレンストモグラフィ(OCT)を実現することが目的である。本年度は、熱光源(ハロゲンランプ)を用いて超高分解能OCTを試作し、実用的な小型断層イメージングを開発した。 (1)1×N光ファイバカップラーを用いて、ハロゲンランプ(出力400W)から空間一様性の良いコヒーレンス光成分を取り出し(500nW以上)、これを光源として超低コヒーレンス光干渉計を構成した。 (2)単一モード光ファイバを用いて熱光源の空間コヒーレンス成分を抽出し、バルク光学系を基本として半干渉計における分散補償を行って、空間分解能2μm以下のイメージシグ光学系を整備した。 (3)熱光源の光ファイバでの波長制限を抑えるために、ピンホールを用いて波面矯正を行った。これにより、波長幅340nm、空間分解能1μmを達成した。 (4)OCT光学系の光遅延系に光ファイバPZT位相変調器を用いて高速OCTシステムを試作した。PZT変調周波数100Hzイメージサイズ1×1mm^2、400×400ピクセルでのOCTデータ取り込み時間4秒を達成した。 (5)微小光学部品を用いてサイズ20×20cm^2の光学ベンチ上にバルク干渉光学系を構成した。これに光ファイバを介して診断/計測光プローブを接続して、実用装置を試作した。
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Research Products
(9 results)
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[Publications] 春名 正光: "OCT臨床診断応用と技術展開"BME. Vol.17 No.4. 44-53 (2003)
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[Publications] 春名 正光: "医療を中心とする光コヒーレンストモグラフィーの技術展開"レーザー研究. Vol.31 No.10. 654-662 (2003)
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[Publications] Masato Ohmi: "Ultra-high resolution optical coherence tomography using a halogen lamp as the light source"Optical Review. Vol.10 No.5. 478-481 (2003)
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[Publications] Masato Ohmi: "High-speed simultaneous measurement of refractive index and thickness by the low coherence interferometry and confocal optics"16'th International Conference on Optical Fiber Sensors. Tech.Dig.WeP-11. 344-347 (2003)
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[Publications] Hisami Nishi: "Tomography-based measurement of refractive index and thickness profiles by the low coherence interferometry"16'th International Conference on Optical Fiber Sensors. Tech.Dig.Fr1-4. 764-767 (2003)
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[Publications] Masato Ohmi: "High-resolution optical coherence tomography of biological tissue using a fiber-pigtailed thermal-light interferometer"16'th International Conference on Optical Fiber Sensors. Tech.Dig.Fr1-7. 776-779 (2003)
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[Publications] 近江 雅人: "熱光源による生体組織の高分解OCT"第31回光波センシングセンシング技術研究会. LST31-12. 77-82 (2003)
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[Publications] 近江 雅人: "照射レンズの集光効果を利用したインフォーカスOCT"第32回光波センシングセンシング技術研究会. LST32-8. 59-64 (2003)
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[Publications] Masato Ohmi: "Quasi in-focus optical coherence tomography"Japanese Journal Applied Physics. Vol.43 No.2. 845-849 (2004)