2003 Fiscal Year Annual Research Report
オープンMRIを備えた手術室における周術期患者の心筋虚血モニタの開発研究
Project/Area Number |
15700356
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
苗村 潔 東京工科大学, バイオニクス学部, 講師 (90302752)
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Keywords | オープンMRI画像誘導手術 / 周術期心筋虚血 / 豚モデル / 振動絶縁 |
Research Abstract |
オープンMRI(磁気共鳴イメージング装置)を備えた手術室における周術期心筋虚血モニタの開発と臨床使用に向けて、(1)豚摘出潅流心臓を使った心筋虚血モデルの開発と分析、(2)臨床での計測環境の整備(ノイズ振動からの絶縁)を行ない、周術期患者管理技術のひとつとして確立することを目的としている。 今年度は(1)に関して、豚用摘出心臓機能測定装置を購入し、食肉卸し業者から購入した豚摘出心臓を再び拍動させる実験を計8回実施した。その結果、灌流液のpHの調整が極めて重要なこと、食肉卸しでは検査のために心臓に割を入れるため周術期患者モデルとはなりえないことがわかった。一方で、再拍動心の心電図計測が可能となった。また、薬液調整や実験プロトコルの修得が順調に進んだ。今後は豚心臓の入手経路の開拓が必要であるが、他大の獣医学部の協力を得て進めていく予定である。 (2)に関して、MRIスキャン中のノイズ振動を絶縁するための緩衝器の設計と評価を行なった。共振周波数が2Hzの緩衝器モデルを製作した。小型振動発生器により、MRIスキャン中の振動を模擬し、減衰特性およびS/Nを評価した。既存の患者ベッドのマットとの比較をした結果、モニタリング信号(Seismocardiogram)の周波数成分の多い10Hz,20Hzでの減衰が改善された。S/Nは現状が6であるが、75を実現するのに必要な力学指標を計算で求めた。今後は緩衝器モデルの改良と臨床使用に向けた薄型化について検討を進める。
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Research Products
(1 results)