2004 Fiscal Year Annual Research Report
ネットワーク結合型並列コンピュータを用いた体内組織および骨内伝搬音波の解析
Project/Area Number |
15700357
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
土屋 健伸 神奈川大学, 工学部, 助手 (50291745)
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Keywords | 音波伝搬解析 / 生体組織 / 医療超音波 / 時間領域差分法 / 熱伝導方程式 / PCクラスタ / 並列演算法 |
Research Abstract |
本年度は体内組織および骨内伝搬音波の解析を3次元で解析するため,去年度に引き続きPCクラスタの構築を行った.構築したPCクラスタを用いて体内組織ならびに骨内での音波伝搬を解析し,その特性評価を行った.PCクラスタを用いるために並列演算プログラムを作成し,PC8台で従来の7倍近い高速化を実現した. さらに骨と生体組織境界での音波の反射反射現象により生体内部に強い音場が形成される事から,その音場による温度上昇についての解析も併せて行った.解析方法は時間領域差分法(FDTD法)に熱伝導方程式(HCE法)を組み合わせた手法を用いた.また擬似生体組織(ファントム)を用いた検証実験を行い,解析手法の精度を確認した.これらのデータにより超音波を使用した診断装置や治療装置を使用時の生体内部での温度分布を推定する事が可能となった. またこれらの手法を生体と音響的な性質のよく似た海洋内の音波伝搬解析へ応用した.海水中の音速変化や海底堆積層の地質変化による音波伝搬の違いを明らかにした. 以上の内容をInternational Congress on Acoustics 2004(第18回国際音響学会議),Asian Federation of Societies for Ultrasound in Medicine and Biology(AFSUMB)2004やECUA2004などの国際学会と日本音響学会,日本超音波医学会,海洋音響学会などの学会で報告した.さらに論文を応用物理学会(JJAP),海洋音響学会に投稿した.そして並列演算プログラムの一部を海洋音響学会のホームページ上に掲載し,広く公開した.
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Research Products
(5 results)