2003 Fiscal Year Annual Research Report
伸張刺激による骨格筋細胞肥大の細胞内メカニズムの解明
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15700367
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
宮津 真寿美 名古屋大学, 医学部, 助手 (50335056)
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Keywords | 筋肥大 / Akt / 伸張刺激 / 筋管細胞 / ラット |
Research Abstract |
今年度は、まず、培養細胞に伸張刺激を与える系を確立し、IGF-1刺激による筋肥大で既に報告されているPI3→Akt→mTOR(GSK3)のシグナルが、伸張刺激を与えた筋管細胞でも流れているかどうか検討した。さらに、細胞レベルだけでなく、それが動物個体の筋組織でも同様の結果になるかどうかを検討した。その結果、以下のようなことがわかった。 1、トリ胸筋初代培養細胞を伸展可能なシリコン膜上で培養し、筋管細胞に伸張刺激を与えるためのシステムを確立した。 2、上記のシステムで伸張刺激を与えると、細胞内のリン酸化Aktの割合が上昇した。このAktの活性化は、PI3Kの阻害剤wortmaninnで完全に抑制されることから、PI3Kを介して起こることを確かめた。 3、また、筋管細胞を伸張刺激したチャンバー内の培地を、伸張刺激をしていない細胞に与えると、伸張刺激をしていないにもかかわらず、Aktが活性化した。このことによって、伸張刺激によるAktの活性化は、細胞外に分泌された物質によって上昇したことが示唆された。 4、除神経したラットの下肢筋肉に伸張刺激を与えた。その結果、伸張刺激を与えた筋肉は、萎縮が抑制された。 5、ラットのヒラメ筋に伸張刺激を与えると、Aktが活性化していることを確認した。 来年度は、伸張刺激を加えた筋管細胞が肥大するのか、そしてそれは、Aktの活性化と関係しているのかという点を検討し、さらにAkt活性化のタイムコースを確認し、どのような刺激が有効なのか検討する予定である。
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