2003 Fiscal Year Annual Research Report
地域における高齢者指導システムの開発-仲間との交流を目指す運動プログラムの展開-
Project/Area Number |
15700398
|
Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
大橋 奈希左 (窪田 奈希左) 上越教育大学, 学校教育学部, 講師 (90283043)
|
Keywords | 高齢者の運動 / 地域の指導システム / 仲間との交流 |
Research Abstract |
本研究の第一の目的は、転倒予防・生活習慣病予防のために行われてきた高齢者の運動プログラムを「仲間との交流」という視点から再検討し、内容・指導方法をシステムとして開発し、提示することである。第二の目的は、小・中学校の学習指導要領に「体ほぐし」という内容が示されたことに着目し、その内容を高齢者向きに再構成して、開発された指導システムの中に位置づけることである。本年度は、初年度であることから、まず国内で注目されている転倒予防、介護予防のための高齢者の運動プログラムについての先行研究を概観した。そこで、展開されている指導は、体力測定にもとづく「個別プログラム」が中心であり、有酸素運動・筋力トレーニングと運動前後のストレッチという構成が一般的であることが明らかになった。 また、7月から6ヶ月間、内地研究員として愛媛大学牛山教授のもとで「体ほぐし」について研修する機会を得た。そこでは「仲間との交流」という視点から「体ほぐし」の運動プログラムとすぐれた指導の展開について、調査研究を行った。勤務機関に戻ってからは、県内の地域における指導の現状の把握につとめるとともに、「体ほぐし」を高齢者向けに再構成した運動プログラムを作成した。地域を調査した結果、教室として繰り返し指導することで、参加者同士の仲間づくりがすでに行われている地域もあり、システムの中で交流を行う展開が今後望まれること、参加者の増加のために、特に後期高齢者の準備段階としての運動プログラムの開発が望まれることが明らかになった。作成したプログラムの内容・指導上の留意点、使用曲等は、来年度研究資料として執筆発表予定である。 今年度は、6ヶ月間、地域から離れていたこともあり、実際に指導を展開するまでには至らなかったが、来年度・再来年度は、今回現状を把握させていただいた地域と連携し、指導プログラムを提示し、実際にシステムとして展開する予定である。
|