2004 Fiscal Year Annual Research Report
両手打撃動作における作用力データベースの構築およびバイオメカニクス的解析
Project/Area Number |
15700406
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小池 関也 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (50272670)
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Keywords | バッティング / ゴルフスウィング / キネティクス / 閉ループ系 / センサーバット / センサークラブ / 作用力 / 作用モーメント |
Research Abstract |
野球のバッティングについては,硬式野球部員20名を被験者として,ティーバッティングにおけるバット作用力・作用モーメントをセンサーバットを用いて測定した.選手の動作データおよびバット軌道計測には,三次元自動動作分析装置(VICON612)をサンプリング周波数120Hzにて用いた.そして左右各手のキネティクス解析から以下の結果を得た. (1)バット長軸力では,全ての被験者がグリップエンド側の手によって遠心力に対抗するための力を作用させており,ヘッド側の手では大きくてもその1/4程度の力しか発揮していないことがわかった. (2)バット運動と作用力・作用モーメントとの関係を見るために,バットの瞬間中心を求め,作用力パターンと比較した結果,瞬間中心の時間応答には,ヘッド側の手を多く使うタイプと,両手を均等に使うタイプの打者で,特徴があることがわかった. ゴルフスウィングについては,3種類のクラブ(ドライバー,5番アイアン,サンドウェッジ)をセンサーグリップに付け替えることにより,各クラブにおけるスウィング時の作用力・作用モーメントデータを計測した.また,ゴルファーの動作データおよびセンサークラブの軌道計測には,VICON612をサンプリング周波数250Hzにて用いた.ツアープロ2名を被験者とした左右各手のキネティクス解析から以下の結果を得た. (1)クラブ長軸方向の作用力応答は,各被験者で同様であり,グリップエンド側の手においてフォワードスウィング中の変動が比較的少ないこと,そしてヘッド側の手では,スウィングスピードの増大に伴って生じる遠心力に抗する力を主に作用しながらスウィングしていることがわかった.また両手間には互いに相殺する作用力成分が存在することがわかった. (2)スウィング平面内のクラブの角運動を加速させるための両手の偶力および作用モーメントについては,クラブ種類によって様相が異なることがわかった.
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Research Products
(8 results)