Research Abstract |
本研究では,レクリエーションの専門志向化の概念枠組みを用いて類型化したウインドサーファーの選好行動を明らかにするために,コンジョイント分析を適用した.まず,専門志向化の測定指標として,参加次元,用具次元,技能次元,中心性次元という4つの次元による多次元指標を作成した.次に,コンジョイント分析の属性設定については,レジャー活動における参加の変動性の要因となる「季節」,自宅から活動場所までの「所要時間」,ウインドサーフィンの種目特性の要因として「風速」,レジャー活動の空間利用における要因として「混雑感」,活動場所の条件として「付帯施設」を取り上げた.それぞれの属性における水準については,季節は「春から秋」,「冬」の2水準,'所要時間は「45分」,「90分」の2水準,風速は「弱風」「中風」,「強風」の3水準,混雑感(人数)は「少ない」,「多い」の2水準,付帯施設は「温水シャワー」,「レストラン」の2水準を設定した.調査においては,直交計画に基づいて生成された10種類のプロファイルに対する順位づけを求める全概念法を用いて,ウインドサーフィンに参加する際の仮想的な条件を10段階評定尺度によって評価するよう回答者に依頼した.本研究の調査は,インターネット調査法を用いて実施した.データの収集は,回答者がウェブサイト上の調査票に入力したデータを電子メールで回収するという方式を取った.調査協力の依頼は,ウインドサーフィン関連のメーリングリスト,掲示板,ウェブマガジンを介して行った.本インターネット調査では,約2ヶ月間に319票のサンプルを得ることができた.データ・クリーニングによって,完全回答のデータのみを抽出したことによって,有効標本は249票となった.現在,専門志向化の分析枠組みによって,ウインドサーファーの選好行動について分析中である.
|