2004 Fiscal Year Annual Research Report
専門志向化の概念枠組みによるスポーツ選好行動のコンジョイント分析
Project/Area Number |
15700420
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
二宮 浩彰 大分大学, 経済学部, 助教授 (50284782)
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Keywords | レクリエーション / 専門志向化 / コンジョイント分析 / スポーツ参加者 / 選好 / 質問紙調査 / 登山 / 測定指標 |
Research Abstract |
本研究では、レクリエーションの専門志向化の概念枠組みを用いて類型化した登山者の選好行動を明らかにするためにコンジョイント分析を適用した。まず、専門志向化の測定指標として、参加・経験次元、技能・知識次元、用具・投資次元、中心性次元という4つの次元による多次元指標を作成した。次に、コンジョイント分析の属性設定については、登山往復の「所要時間」、登山コースの「難易度」、登山を行う「季節」、登山道での「混雑感」を取り上げた。各属性における水準については、所要時間は「4時間」、「6時間」、「8時間」、難易度は「初級」、「中級」、「上級」、季節は「春・秋」、「夏」、「冬」、混雑感は「人がいない」、「人が少ない」、「人が多い」のそれぞれ3水準を設定した。調査においては、直交計画に基づいて生成された9種類のプロファイルに対する順位づけを求める全概念法を用いて、ある休日に登山に出かけると仮定した場合の仮想的な条件に対して、第1位から第9位までの評価を回答者に依頼した。本研究の調査は、くじゅう山系における登山者を対象として、質問紙を用いて実施した。調査期間は、2004年11月5〜7日の3日間に設定した。大分県の長者原登山口および牧ノ戸峠登山口において調査員各2名が質問紙を挟んだバインダーを帰着した登山者に手渡し、その場で回答を求めて回収した。データ収集においては397票の質問紙を回収し、データクリーニングをすることによって386票を有効標本とした。データ分析では、専門志向化指標として採用した変数のデータを標準化し、クロンバックのα係数を算出して信頼性分析を行った。次に、専門志向化測定項目の主成分分析を行い、算出された因子得点を用いてクラスター分析を行った。その結果、専門志向化の概念枠組みを用いて登山者グループを類型化することができ、各グループの選好行動の違いをコンジョイント分析によって実証的に解明した。
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Research Products
(1 results)