2003 Fiscal Year Annual Research Report
思春期女性のやせ願望是正を考慮した骨粗鬆症予防栄養教育方法の確立
Project/Area Number |
15700443
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
久保田 恵 岡山県立大学, 保健福祉学部・栄養学科, 助手 (80254564)
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Keywords | 骨粗鬆症 / やせ願望 / 隠れ肥満 / エストロゲン / レプチン |
Research Abstract |
【目的】骨粗鬆症の予防には、思春期より自らの健康に関心を持ち、好ましい生活習慣を身につけ意識的に最大骨塩量(PBM)を高め・維持することが重要である。しかし、近年女子高校生の80%以上がやせ願望をもち、BMIでやせの者が21%と高率である。脂肪細胞ではエストロゲンが合成されるため、特に閉経後女性では体脂肪量の多い者程骨密度が高値である。また脂肪細胞ではレプチンも合成分泌されている。そこで本研究では女子大生を対象に骨密度に及ぼす体脂肪量とエストロゲン、レプチンの影響を検討した。 【対象と方法】女子大学生38名を対象とし、BIA法による体脂肪率測定(タニタTBF-102)、QDR-2000を用いた腰椎骨密度測定を行い、BMIと体脂肪率からやせ・普通・隠れ肥満・肥満に体格を分類した。血中エストラジオール(E2)、レプチン、骨型アルカリフォスファターゼ(b-ALP)、非カルボキシル化オステオカルシン(ucOC)濃度はRIA法により測定した。また、現在の栄養摂取量・運動習慣調査、ダイエット経験の有無、牛乳摂取習慣調査を行った。 【結果】(1)対象の体格別の頻度はやせ10人(26.3%)、普通肥満15人(39.5%)、隠れ肥満12人(32.2%)、肥満1人(2%)であった。(2)隠れ肥満群ではやせ群、普通群に比し、腰椎骨密度、及びレプチン濃度は有意に高く、逆にE2濃度は有意に低かった。(3)b-ALP、ucOC濃度、及び現在の栄養摂取量は体格群間で有意差は見られなかった。(4)若年成人女性においては腰椎骨密度とレプチン濃度は有意に正の相関を示した(r=0.37,p=0.09)。 【結論】やせ体型の隠れ肥満の若年成人女性においては、脂肪細胞におけるレプチンが骨密度の維持に寄与していることが示唆された。
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Research Products
(1 results)