2004 Fiscal Year Annual Research Report
α-ジカルボニル構造切断活性を有する食品の開発と応用
Project/Area Number |
15700469
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
松浦 信康 岡山理科大学, 理学部, 講師 (60281250)
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Keywords | α-ジカルボニル化合物 / 切断活性物質 / 糖尿病治療薬 / Maillard反応 |
Research Abstract |
α-ジカルボニル化合物は、食品加工時および生体内特殊環境下において生成することが知られており、我々の健康・生命に関わる反応を引き起こしている。生体内外において発生するα-ジカルボニル化合物と、アミノ酸もしくはタンパク質内アミノ基との非酵素的反応(Maillard反応)によって生成する物質群は、発ガン・糖尿病発症など我々の健康をおびやかすことが明らかになってきた。そこで本研究では、α-ジカルボニル構造切断活性を有する食品抽出液の探索を目的として、研究を開始した。α-ジカルボニル構造モデル化合物である1-phenyl-1,2-propanedione (PPD)を基質として、リン酸緩衝液中、様々な食品抽出液と混合し37℃において切断反応を行った。切断時に生成するbenzoic acid (BA)を、高速液体クロマトグラフィーを用いて定量し、切断活性を評価した。その結果、ユズ水蒸気蒸留抽出物にタンパク質架橋切断活性が認められた。またELISA法を用いたタンパク質レベルにおける架橋切断活性についても評価を行った。96well multiwell plateにコラーゲンを固相化した。その後、別途調製したAGE (advanced glycation endproducts)化牛血清アルブミン(BSA)を各wellに添加し、α-ジカルボニル化合物に依存するタンパク質結合体を調製した。そのwellにユズ抽出液を添加し、incubationを行い、a-ジカルボニル構造切断活性に基づく、BSA遊離反応を行った。残存、AGEs化BSA量を、抗BSA抗体を用いたEILSA法にて定量を行った。その結果、ユズ抽出液には、タンパク質レベルにおいても、α-ジケトン構造を切断する活性化あることを確認した。現在含有成分の活性について検討を行っている。
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Research Products
(4 results)