2003 Fiscal Year Annual Research Report
日本語におけるカタカナ語の使用実態調査と語彙習得支援環境の構築
Project/Area Number |
15700509
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
野崎 浩成 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (80275148)
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Keywords | 日本語教育 / 使用頻度調査 / カタカナ語 / テキストマイニング / 第二言語習得 / 外来語 / 語彙調査 |
Research Abstract |
本年度の研究実績は,次の通りである。一般に,カタカナ語は,外来語のみならず,和製英語や専門用語,その時代を反映する語彙(流行語)などでも数多く用いられている。今日の日本語環境ではカタカナ語の重要性が増大する傾向にある。そこで,本年度,研究代表者は,テキストマイニングの手法を用いて,日本語テキストデータベースの中からカタカナ語を抽出し,その使用頻度を自動的に集計するシステムを開発した。このシステムを用いて,大規模な語彙調査を実施し,日本語におけるカタカナ語の使用実態を明らかにした。具体的には,1993,1996年の朝日新聞の新聞記事フルテキストデータベースを対象に,発行年度別にカタカナ語の使用頻度表を作成し,日本語におけるカタカナ語の時代的変化やカタカナ語使用の特徴を分析した。 さらに,『第1回「外来語」言い換え案』(国立国語研究所 2003)に示されたカタカナ語62語について,1993年と1996年の新聞を対象に使用頻度を分析した。その結果,新聞での使用がなされていないカタカナ語は定着度が低いこと,「アクセス」や「コンセンサス」のように新聞での使用頻度が高いにもかかわらず,国民各層への定着度が低い語が存在すること,などが明らかになった。こうして得られた本年度の研究成果は,一般にカタカナ語へのなじみが薄いといわれている高齢者や日本語学習者に対する日本語理解への支援を行うために必要な基礎的資料となる。また,その資料は,カタカナ語に関する語彙習得支援環境を構築するために役立つものとなり得る。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 野崎浩成: "カタカナ語使用の時代的変動に関する分析-太陽コーパスVer.6.0と朝日新聞との相違点-"日本心理学会第66回大会 発表論文集. 650 (2002)
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[Publications] 野崎浩成: "テキストマイニングと心理学を融合した文字調査-新聞の見出しと記事本文との文字使用の差異-"日本心理学会第67回大会 発表論文集. 649 (2003)
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[Publications] 野崎浩成: "「外来語」言い換え案に掲載されているカタカナ語の使用頻度の分析"日本教育工学会第19回全国大会講演論文集. 317-318 (2003)