2003 Fiscal Year Annual Research Report
界面活性剤テンプレート法によるナノポーラス炭素―金属酸化物複合体の作製
Project/Area Number |
15710090
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
長嶺 信輔 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (30335583)
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Keywords | ナノポーラス材料 / 複合材料 / 炭化 / テンプレート / 界面活性剤 |
Research Abstract |
本研究では界面活性剤テンプレート法によりナノ構造性金属酸化物を合成し,そのナノ細孔内でテンプレートを炭素に変換することでナノポーラス炭素-金属酸化物複合体材料を作製することを試みている。本年度行った研究成果,論文発表等について以下に記す。 1.金属酸化物としてシリカ,テンプレート兼炭素源としてPEO-PPO-PEOトリブロック共重合体を用いた系について検討した。シリカの骨格構造中に1%程度のアルミナを含有させることにより,炭素含有率を向上させることができた。この結果をKorea-Japan Symposium on Materials(韓国,済州島,2003年5月)にて報告した。 2.界面活性剤セチルピリジニウムクロリド(CPC)のテンプレート兼炭素源としての可能性を検討した。CPCは親水基に炭素原子間sp^2結合を持つため,効果的な炭素への変換が可能であり,規則性ナノ細孔内表面に炭素が存在する炭素-シリカ複合体の作製に成功した。またCPCがナノ細孔内で親水基の炭素化,疎水鎖の熱分解に起因する2段階の重量減少挙動を示すことを明らかにし,それに基づき炭化プロセスにおける最適な温度プログラムについて検討した。それらの結果については現在Microporous and Mesoporous Materials (Elsevier Science)に投稿中である。 3.PEO-PPO-PEOトリブロック共重合体を用い溶媒揮発法により透明なナノポーラスチタニアを作製した。その結果についてはJournal of Materials Science Letters (Kluwer Academic Publishers)に掲載が決定している。 今後この成果を炭素-チタニア複合体の作製に結びつける予定である。
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Research Products
(1 results)