2004 Fiscal Year Annual Research Report
界面活性剤テンプレート法によるナノポーラス炭素-金属酸化物複合体の作製
Project/Area Number |
15710090
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
長嶺 信輔 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30335583)
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Keywords | 炭素-金属酸化物複合体 / ナノ構造 / 界面活性剤テンプレート / ゾル-ゲル法 / スピンコーティング / 炭化 |
Research Abstract |
本研究では界面活性剤テンプレート法によりナノ構造性金属酸化物を合成し,そのナノ細孔内でテンプレートを炭素に変換することでナノポーラス炭素-金属酸化物複合体材料を作製することを試みている。本年度行った研究成果,論文発表等について以下に記す。 (1)界面活性剤セチルピリジニウムクロリド(CPC)のテンプレート兼炭素源としての可能性を検討した。炭化プロセスにおいてCPCがナノ細孔内で親水基の炭素化,疎水鎖の熱分解に起因する2段階の重量減少挙動を示すことが示唆され,それに基づき炭化プロセスにおける最適な温度プログラムについて検討した。この結果を6th Japan-Korea Symposium on Materials and Interfaces(別府市,2004年10月)にて報告した。 (2)メソポーラス炭素-シリカ複合体薄膜を作製することを試みた。シリカゾルにテンプレートとしてCPC,炭素源としてジビニルベンゼン(DVB)を加え,基板上にスピンコーティングにより製膜し,得られた薄膜を窒素流通下で炭化した。この方法で重要となるのは,CPCの分子集合体内部にDVBを内包させること,および薄膜の乾燥,炭化プロセスにおいてDVBの揮発による損失を抑制することである。以上2点に留意し,製膜前にDVBを重合させて揮発性を抑えることを試み,最適な重合条件(温度,時間)について検討した。また,コーティング液に用いる溶媒について検討した結果,エタノールがDVBを分子集合体内部に内包させるのに適した溶媒であることが明らかとなった。
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Research Products
(1 results)