2005 Fiscal Year Annual Research Report
金融工学におけるシミュレーション技法の開発とその適用
Project/Area Number |
15710117
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
今井 潤一 東北大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (10293078)
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Keywords | 準モンテカルロ法 / シミュレーション工学 / 数理工学 / 金融工学 |
Research Abstract |
本年度の研究計画の中であげた研究論文"A General Dimension Reduction Technique for Derivative Pricing"は,査読の結果を受けて改訂中である.改訂にあたっては,LT法のアルゴリズムの効率化に伴い,最初に採用していたアルゴリズムと比較して計算時間が半分以下となり,その効果を考慮すると劇的な改善となった.論文改訂にあたっては,この点も反映させている. 研究目的の第1に関しては,他の研究者との議論を改めて行い,ワーキングペーパー"Asset Allocation using Quasi Monte Carlo Methods"を改訂した.また,LT法の効率性を測定する測度として取り入れたdimension distributionに関する研究を本格化し,この概念を平均オプションとデジタルオプションに応用したワーキングペーパーを作成した."The Enhanced LT method using Effective Dimension Distribution"は,来年度6月にカナダで開かれるFestkolloquiumでの発表が受諾された.また,"Enhancing the dimension reduction technique using the effective dimension distribution"は来年度8月に東京で開催されるBACHELIER FINANCE SOCIETY 2006 FOURTH WORLD CONGRESSにて発表を予定している. 第2の研究目的であるシミュレーションによるアメリカン・スタイルオプションの評価に関しては,この分野の最新の動向を反映し,ワーキングペーパー"Evaluating the Switching Options by Simulation Methods"を改訂した.この論文は,来年度6月にNYで開催される10th Annual International Conference on Real Optionsにて発表を予定している. 第3の目的であるその他重要なファイナンス問題への適用を探るため,本年度も様々な学会,研究会への発表,参加を行った.一つの種として本年度は企業の役員や従業員に報酬の一形態として付与されるストックオプションの評価問題を取り上げ,その数値計算手法に関する検討を行った.さらに,数理ファイナンスの興味がブラウン運動をベースとする確率過程から,ジャンプを含むより一般的な確率過程へと移り変わってきたことを考え,より一般的な確率,確率過程の元での準モンテカルロ法の適用可能性についての研究を開始した.
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