Research Abstract |
本研究では,企業シミュレータを実装するeラーニング環境の構築を目的とし,様々な切り口から研究を行ってきた.第1に,企業経営やマネジメントについて勉強するための素材研究として,ビジネスモデルや企業経営における様々なモデルについて研究を行った.とくに,サプライチェーンが重要という認識から,多段階物流モデルについて新たな方法を提案し,評価を行っている.第2に,従来の情報検索技術や多変量解析の手法を援用し,学習者のアンケートを効率的に分析し,選択式アンケートの他,自由記述式アンケートからも知識発見が可能となる手法について一連の方法を提案している,eラーニング環境においてはLMS(学習進捗管理システム)の進歩もあり,比較的容易に多くの学生データを取得できるようになっている,これらのデータから効率的に有効な情報を引き出す手法は,今後のeラーニング環境においては重要な位置を占める.第3に,様々なeラーニングコンテンツを構築し,評価することで,本研究の目的とする経営戦略に関するeラーニング環境構築のための様々なノウハウ蓄積を行った,ネパールの環境問題社会問題について,バーチャルスタジオシステムを使って,ネパールの大学教員とコンテンツを共同作成した.また,Flashを用いて環境英語学習コンテンツ,TVMLとFlashの組み合わせでCプログラミングの学習コンテンツ等を構築し、実際の授業で試用して評価も行っている.プログラミングの授業においては,学内遠隔授業を開講し,その評価も行った.最後に,Flashを用いてストーリー性のある企業経営のためのeラーニングコンテンツを構築した.これは,社内チームが議論を進めながら,問題解決にあたるストーリーで展開する学習コンテンツであり,随所に学習者が自身で値を入力したりしてシミュレーションを駆使しながら学習を進められるよう工夫がなされている.
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