2004 Fiscal Year Annual Research Report
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15710130
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Research Institution | Kisarazu National College of Technology |
Principal Investigator |
内田 洋彰 木更津工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (00223561)
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Keywords | 地雷探知ロボット / 6足歩行ロボット / 不整地歩行 / 姿勢制御 / むだ時間 / 最適制御 / 3Dシミュレーション |
Research Abstract |
報告者の研究グループで開発中の地雷探知用6足歩行ロボットの不整地歩行を実現する姿勢制御手法について検討した.対象とした歩行ロボットは,千葉大学で開発された実用レベルのCOMET-IIIとしている.一昨年度までの研究で,姿勢制御手法としてスカイフックサスペンションコントロール(SHSC)において仮想脚を設定し,6足歩行ロボットに適用する拡張SHSC(ESHSC),最適制御理論および非線形制御理論のスライディングモード制御を用いた手法の有効性は,3Dシミュレーションにより確認され,実機での有効性については,実機における油圧駆動系のむだ時間が問題となり所望の制御性能を満たすことができないことが明らかとなっていた.そこで,本年度は,脚リンクの駆動トルクを入力とし,脚リンクのダイナミクス,脚先が歩行面と接触した場合の接触力を考慮して胴体姿勢を出力とする数学モデルを構築した。具体的には,油圧アクチュエータのむだ時間を含んだ各脚リンクのダイナミクスを3次系と仮定し,胴体のダイナミクスはピッチ角,ロール角および胴体高さであるので,その速度項を含めて6次,Totalで24次の状態方程式を導いた。このシステムに対して制御系設計ツールと機構解析ソフトを用いて3Dシミュレーションにより姿勢制御手法について検討をするのであるが,最適制御のサーボ系で姿勢制御系を設計仕様としたところ,不可制御となってしまった。そこで,脚リンクのダイナミクスについて,歩行速度の観点からその周波数帯域を考慮して,2次遅れ系で近似し,全体として18次の状態方程式としてサーボ系の再設計を行い,姿勢制御系を設計した。提案する制御手法を用いて3Dシミュレーションによりその有効性を確認した。次年度は,提案する制御手法の有効性を実機により確認する予定である。また,アクチュエータの時間遅れは制御性能に大きな影響を及ぼすので,フィードフォワード制御を併合し,制御性能の改善方法についても検討する予定である。
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