2005 Fiscal Year Annual Research Report
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15710130
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Research Institution | Kisarazu National College of Technology |
Principal Investigator |
内田 洋彰 木更津工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (00223561)
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Keywords | 地雷探知ロボット / 6足歩行ロボット / 不整地歩行 / 姿勢制御 / むだ時間 / フィードフォワード / 最適制御 / 3Dシミュレーション |
Research Abstract |
報告者の研究グループで開発中の地雷探知用6足歩行ロボットの不整地歩行を実現する姿勢制御手法について検討した.対象とした歩行ロボットは,千葉大学で開発された実用レベルのCOMET-IIIとしている.一昨年度までの研究で,駆動アクチュエータの油圧システムに存在するむだ時間が問題となっていた。本年度は,昨年度姿勢制御手法として提案した脚リンクの駆動トルクを入力とし,脚リンクのダイナミクス,脚先が歩行面と接触した場合の接触力を考慮して胴体姿勢を出力とする数学モデルを用いた,姿勢制御手法の有効性を実機において検討した。具体的には,制御系設計ツールと機構解析ソフトを用いて3Dシミュレーションにより有効性が確認されている最適サーボ系を用いた姿勢制御手法についてである。実機に実装したところ,プログラムミス,センサ入力の正確な値検出等のバグのため実機においての有効性は現在まで確認できていない。今後も引き続き,有効性を確認するため継続して検証を行う。上記研究課題と平行して,むだ時間の時間遅れに対してはフィードフォワード入力が有効であるので,フィードフォワードを用いた地雷探知用6足歩行ロボットの歩行制御手法について,制御系設計ツールと機構解析ソフトを用いて3Dシミュレーションにより検討を行った。具体的には,油圧アクチュエータのむだ時間を含んだ各脚リンクのダイナミクスを3次遅れ系と仮定し,各脚リンクの目標軌道をこの逆関数に入力し,得られる出力をフィードフォワードとする。しかし,3次の進み系では得られる入力が大きくなりすぎ,アクチュエータは飽和してしまったので,歩行速度の周波数帯域でのゲインと位相がほぼ一致する1次の進み系でフィードフォワード制御器を構成した。その結果,むだ時間の影響が小さくなり,目標軌道に追従する制御系となることが,3Dシミュレーションにより確認された。今後は,フィードフォワード制御器を姿勢制御に組み込み,アクチュエータのむだ時間の影響を小さくする姿勢制御手法について検討していく予定である。
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