2003 Fiscal Year Annual Research Report
蛋白質の機能部位推定及びSNPによる機能変化の予側
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15710144
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
河野 秀俊 特殊法人日本原子力研究所, 計算科学技術推進センター, 研究員 (40291918)
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Keywords | プロファイル / 平均場近似 / 機能部位予測 / 蛋白質設計 |
Research Abstract |
立体構造が解かれたとしても、蛋白質の機能を担っている部位を特定することは非常に困難である。一方、ゲノムプロジェクトの産物として、遺伝子多型(SNP)の情報が蓄積されてきた。翻訳領域における遺伝子多型(SNP)が与える蛋白質の機能変化(アミノ酸変化による機能変化)の大きさを推定することは、疾患のリスク診断や薬剤の使い分けなど医学的な面からも重要である。そのためには、蛋白質の機能部位の特定がなされている必要がある。そこで本研究では、1)計算科学的なアプローチにより、蛋白質の機能部位を推定する方法の開発、2)ひとつのアミノ酸変化(遺伝子多型)が引き起こす蛋白質の機能変化予測への応用を目的として研究を進めている。 本年度は、まず立体構造と蛋白質の配列の適合性(コンパチビリィティ)を計算する方法を並列化することを行った。その結果、従来よりも約10倍高速になった。そこで、300残基を超える蛋白質においても、実用レベル的にab initioプロファイル計算できるようになった。進化的なプロファイルとこのab initioプロファイルを比較することにより、機能部位を推定することを開始した。その結果、予備的ではあるが機能部位はこの二つのプロファイルの不一致として見つかることが多いことがわかった。今後、統計的な有意性を検証していく。また、ab initioプロファイルを蛋白質のデザインに応用し、実際に想定した立体構造をとることを確認した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Fu, X.: "Probabilistic Approach to the Design of Oligomeric Proteins"Protein Eng.. 16. 971-977 (2003)
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[Publications] Park, S.: "Progress in the development and application of computational methods for probabilistic protein design"Comp.Chem.Eng.. in press.
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[Publications] Slovic, A.M.: "Computational Design of WSK, a Water-Soluble Analogue of the Potassium Channel KcsA"Proc.Natl.Acad.Sci.USA.. 101. 1828-1833 (2004)
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[Publications] Calhoun, J.R.: "Computbational Design and Characterization of a monomeric helical dinuclear metalloprotein"J.Mol.Biol.. 334. 1101-1115 (2003)
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[Publications] 河野秀俊: "コンビナトリアルタンパク質設計"生物物理学会誌. 43. 186-191 (2003)
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[Publications] Kono, H.: "Combinatorial protein design strategies using computational methods in Protein Engineering Protocol(Mueller, K.ed.)"Human Press(In press). (2004)