2003 Fiscal Year Annual Research Report
ジェンダー・パースペクティブからみた性教育のあり方に関する研究
Project/Area Number |
15710188
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
中澤 智惠 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (00272625)
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Keywords | 性 / 性教育 / ジェンダー / セクシュアリティ / 青少年 |
Research Abstract |
2003(平成15)年度において実施した研究活動・内容は、下記に示すとおりである。 1 都道府県の発行する性教育手引き書等の資料を収集した。とくに、高知県における思春期の性教育に関する情報・資料収集を重点的に行った。高知県の人工妊娠中絶率は全年齢を通じて高く、なかでも10代の中絶実施率は全国平均の2倍前後の高率で推移し、1993年度からは全国1位の状態であることから、高知県では危機意識を持って対応策の検討が開始されている。 2 高知県の教育委員会および思春期相談センターPRINKに対してヒアリング調査を実施した。具体的には、(1)高知県教育委員会に対して、平成12年から13年にかけて開催された「思春期の生・性を考える会」の活動の経過および成果についてヒアリングを実施した。(2)2003年夏に開所された思春期相談センターPRINKに対して、その設置経緯および現在までの活動内容と利用状況について、ヒアリングを実施した。PRINKは、高知市内の中心的な商店街の空き店舗を利用して開設された。開設時間は午後1時から7時であり、職員は助産師資格をもつ2名である。施設は、青少年がぶらりと立ち寄ることのできるオープンスペースと個別面接相談に応じられる面接室から構成されている。開設の8月下旬から10月下旬までの2ヶ月間で、利用者はのべ1293名であった。性別構成としては、来所(1065名)・相談(173名)は女性が多く、電話相談(55名)は男性の方が多かった。 3 高知県の高校および高等専門学校において実施された性に関する特別授業の参与観察を行った。
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