2004 Fiscal Year Annual Research Report
男女共同参画社会基本法のもとでの市民活動と性役割観の変容メカニズムに関する研究
Project/Area Number |
15710191
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Research Institution | Shizuoka Eiwa Gakuin University |
Principal Investigator |
志田 倫子 静岡英和学院大学, 人間社会学部, 講師 (00350926)
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Keywords | 男女共同参画社会 / 市民活動 / 地域性 / パーソナルネットワーク |
Research Abstract |
平成16年度は、研究計画にそった研究を行うとともに、平成15年度の成果を精緻化し、平成17年度に行う予定である社会調査のための準備を行った。さらに、これまでの研究で明らかになってきた点の一部を、論文(英和学院大学紀要第3号)として提出した。 本研究の目的は、男女共同参画社会基本法のもとで形成され、拡大している諸々の「市民活動」の実態を多角的にとらえることにある。具体的には、諸々の活動を体系的に整理するとともに、活動それぞれが持つ教育効果の測定を行うことで目的の解明を試みている。 平成15年度に、「市民の活動・実践」の全国的動向を、主に文献資料によって把握した。これらの資料から、「全国的な傾向」を把握するとともに「地域ごとの特徴」を理解し、特徴的な3地域を選択した。すなわち、関東大都市として神奈川県、地方(中部)中都市として静岡県、地方(九州)大都市として福岡県を選んだ。 平成16年度は、まず、これらの3地域で行われている市民活動を収集した資料をもとに分類し、その過程の中で特徴を明らかにする作業を行った。その結果、「男女共同参画社会基本法」が制定される以前と以後でみられる、活動の種類の違いを、主に参加主体は誰か(男女、年齢階層)、活動内容の特徴といった視点から明らかにした。さらに、以前から行われている活動に関しては、活動内容にいかなる変容がみられるようになったのか、という点を明らかにした。 次に、「こうした市民活動がいかに構築されてきたのか」を解明するために、横浜市の指針を知り(横浜市市民局男女共同参画推進課長の講演を聞き、インタビューを行う)、実際に活動を行う人々(神奈川県JAOクラブ会員)に対してインタビュー調査を行った。 さらに、次年度は、質問紙によるアンケート調査を行う予定であるため、そのための対象地を設定し、質問紙の項目を作成するための下準備を行った。
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