2003 Fiscal Year Annual Research Report
文芸/歴史研究の中間的領域「史伝」―「少年史伝叢書」を中心に―
Project/Area Number |
15720040
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Research Institution | Kokushikan University |
Principal Investigator |
目野 由希 国士舘大学, 文学部, 講師 (20338289)
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Keywords | 少年 / 史伝 / 叢書 / 伝記 / 少年文学 |
Research Abstract |
平成15年度に得られた研究実績は、以下の通りである。 (1)「少年史伝叢書」の古書店を通じた現物収集は、これまでも本叢書収集に関して協力を依頼している、神田神保町の古書店山口書店の尽力を得た。ただしこれまでに研究代表者が未購入分の本叢書収集は難航し、入手できたのは橋本賢康『阪上田村麻呂の史話全』(大同館書店、1941、函つき)一冊のみであった。ただし山口書店の配慮により、前掲書とともに、本叢書研究を益する同時代資料を各種購入することができた。 (2)東京都内の資料館の所蔵資料をめぐる「少年史伝叢書」目録化については、研究代表者と本学大学院生である研究協力者7名で進めた。研究代表者はこれまでのデータ収集成果と調査出張などに基づいて作業を行い、研究協力者は国際子ども図書館を訪問して調査カードを作成した。(研究協力者作成分の調査内容は、最終的に研究代表者が国際子ども図書館を訪問し裏付けを行った。) (3)「少年史伝叢書」及び児童向け「史伝」関連文献を有する関西方面の施設への調査訪問については、平成15年の本務校の夏期休暇を利用し、大阪国際児童文学館へ出張し(9月19日)、三冊の書誌カードを作ることができた。年度当初、来訪を予定していたもう一つの資料館、大阪府茨木市の梅花女子大学図書館収蔵の資料については、都内でも閲覧可能とわかりこれを省略した。 (4)上記の成果をまとめ、『国文学論輯』第二十五号(国士舘大学国文学会)に発表(目野「大同館版『少年史伝叢書』の調査(1)」、99p〜162p)した。なお、(1)の『阪上田村麻呂の史話』については、入手時期が遅くなり、『国文学論輯』原稿執筆締め切りに間に合わなかった。そのため、目録化を次年度に繰り延べることとした。
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Research Products
(1 results)