2004 Fiscal Year Annual Research Report
日本の高等専門学校における英語以外の外国語教育に関する調査研究
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15720130
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
臼山 利信 筑波大学, 人文社会科学研究科, 講師 (50323225)
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Keywords | 高等専門学校 / 英語以外の外国語教育 / 英語教育の強化 / 日本技術者教育認定機構 / 第二外国語教育 / 外語語教育の多様化 |
Research Abstract |
平成16年度は、東北(八戸工専)、中部(豊田工専、近畿大学工専)、関西(大阪府立高専、神戸市工専)、四国(高松工専)、九州(鹿児島工専)、沖縄(沖縄工専)の計8校について、英語以外の外国語教育に関する実地調査を行った。その結果、昨年実施した北海道の高等専門学校と同様の傾向があらためて浮かび上がった。すなわち、(1)高専の外国語教育における英語教育のさらなる強化と、(2)英語重視のカリキュラム編成による英語以外の外国語教育の相対的低下、の2点である。特に(1)は、高等教育機関としての技術者教育プログラムの質を保証する、日本技術者教育認定機構(JABEE)による認定を高専が積極的に受ける動きと密接に連動しており、実学としての英語教育の徹底化と英語教育の一層の強化という傾向を生み出している。具体的には、学生がTOEICで、例えば、最低400点取るという目標値が設定され、その達成のためのカリキュラムが全学的に組まれている。こうした英語教育の強化の中で、(2)のような教養教育の一角を担っていた第二外国語教育がはじき出されるという構図が出来上がっている。各校とも英語以外の外国語は必修科目ないし選択科目の第二外国語として設けられているが、全体としては単位数が大幅に減るなど、外国語教育に占める存在意義が年々小さくなっている。その一方で、(3)英語以外の外国語教育が多様化する傾向も伺われた(近畿大学工専-中国語、神戸市工専-独語・中国語、沖縄工専-中国語・韓国語)。 上記の研究成果の一部は、国際日本文化講演会「アジアと日本-ことば・文化・教育の諸相-」(2005年3年12日、キルギス共和国キルギス国立教育大学、ビシュケク)において、「日本の外国語教育の最前線-新しい教育環境に挑む高等専門学校を中心にして-」と題して口頭発表した。
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