2004 Fiscal Year Annual Research Report
南東マヤ地域における都市の形成過程に関する考古学的研究
Project/Area Number |
15720185
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
寺崎 秀一郎 早稲田大学, 文学学術院, 助教授 (90287946)
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Keywords | 考古学 / マヤ |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、エル・プエンテ遺跡、建造物6の調査をおこなった。建造物6の上部構造については、昨年度、疑似アーチをもつ構造であることを確認したが、今年度は崩落した天井部材、壁を取り除き、主室を含む部屋の精査をおこなった。また、疑似アーチを構成するボベダや覆石はナンバリングの上、取り上げ保管した。崩落した石材を除去した上で、改めて現状での立面図、平面図、および断面図の作成をおこない、今後の調査・修復の資料を作成した。 また、併せて、今期はラ・エントラーダ地域における地方センターの成立の様相を明らかにするため、エル・プエンテ遺跡の南西約2kmに位置するエル・アブラ遺跡において試掘調査をおこなった。試掘地点として選択したのは、ラ・エントラーダ考古学プロジェクト第1フェーズでも未調査であったプラサEとKである。プラサEはアラバスター製容器が出土した可能性の高い建造物22を擁しており、また、プラザKはモタグア川下流域的サイトプランを呈する。プラサEでは、建造物22正面の床面下に石造構築物が埋まっていることが確認された。建築材の選択に小型の粗い整形の凝灰岩を用いている点など、エル・プエンテ遺跡最古段階の建造物に共通する特徴が見られた。一方、プラサKではその中央部に設定した試掘坑において、二次葬と思われる埋葬を検出し、副葬品、および層位から、プラサKの建設は古典期中期後半〜後期に始まることが確認された。また、エル・アブラ遺跡出土炭化物については、放射性炭素年代測定も実施した。 さらに、サンタ・バルバラ県のスーラ遺跡については、農業用水用の配管工事により遺跡が一部壊されたため、巡検をおこない、報告書を作成した。 なお、昨年度の成果については、2004年6月にホンジュラス、テグシガルパでおこなわれた第8回ホンジュラス人類学会において発表をおこなった。
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Research Products
(1 results)