2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15730138
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
山村 能郎 明治大学, 大学院・グローバルビジネス研究科, 助教授 (60284353)
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Keywords | 不動産インデックス / ヘドニック・アプローチ / 地価 / sample selection bias |
Research Abstract |
平成16年度は平成15年度で作成したデータベースをもとに賃料に関するヘドニック関数を推定し,関数形および推定精度に関する検討を行っている. (1)属性データの作成 昨年度に引き続き,地点属性データの収集を行っている.昨年度作成したアクセシビリティ指標の精度向上を目的として,地域区分を細分化した場合の指標の作成と地価との相関分析などを行った.その結果,より制度の高いデータを作成することができた.さらに他の周辺環境,角地条件などのデータとともにデータベースを作成している. (2)ヘドニック関数の推定 作成したデータベースをもとに期間別・地域別に賃料ヘドニック関数を推定した.データベース化の段階で収集された地点属性要因の項目が多岐にわたることが予想されるため,それらを集約するために主成分分析を行い,幾つかの要因を統合した合成変数を作成している.また,ヘドニック関数の構造は一般的に理論的には導出されないため,統計的な手法によって妥当性を検証することが必要となる.ここでは,対数線形モデルを内包したBox-Cox変換による関数推定を行い,一般的な線形関数や対数線型モデルとの比較を行った結果,Box-Cox変換したモデルと対数線型モデルではほぼ同程度の説明力があることを明らかにしている. (3)賃料インデックスの算出 (2)ヘドニック関数を利用して毎期同一の属性データを代入することにより賃料インデックスを算出している.今後は,代入する属性値を変化させることによって本研究で提案したインデックスの安定性を検討するとともに,既存の時系列賃料データとの比較を行うことにより,現況再現性を検証する予定である.
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Research Products
(1 results)