2004 Fiscal Year Annual Research Report
ストレスに関する自己開示とサポートの授受が精神的健康に及ぼす効果の縦断的分析
Project/Area Number |
15730285
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Research Institution | Shizuoka University of Art and Culture |
Principal Investigator |
福岡 欣治 静岡文化芸術大学, 文化政策学部, 講師 (80310556)
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Keywords | ソーシャル・サポート / サポート受容 / サポート提供 / 日常ストレス / 自己開示 / 精神的健康 / 対人関係 / 縦断的研究 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ストレス状況の体験を他者に開示する過程、そしてその開示を受けた他者によってサポートが提供される過程を捉え、それらが精神的健康とどのように関連するかを検討することである。それによって、日常的な対人関係におけるサポートの授受がいかにして心身の健康に影響しうるのかというメカニズムへの考察をより前進させることを目指す。方法論的には、日誌形式による1週間程度の連続測定と月単位でのやや長い間隔での測定と組合せながら、日常のストレス経験とその開示、開示に対する相手の反応、相手からのサポート提供、相手のストレス体験に関する開示とそれに応じた相手へのサポート提供を把握し、それらと相手への対人感情や気分状態、さらに長期的な精神的健康度との関連を分析することを意図している。 本年度は、3年間の研究の2年目として、初年度におこなった先行研究の確認と理論的枠組みの整理、および日常場面でのストレス経験の開示と対人相互作用に関する自由記述調査をふまえ、主に以下の3つの作業をおこなった。 (1)自由記述データの分析(継続) 前年度に実施した自由記述の分析を進め、日常ストレス経験における典型的な開示場面と方法・被開示者の反応等をリストアップし、調査票を構成した。 (2)予備調査 構成した調査票の細部を検討するための予備調査を実施した。 (3)本調査の一部を実施 本研究の焦点である、日常ストレス経験とその開示に伴うサポート授受とその影響に関する本調査の一部を実施した。 当初予定よりも若干本調査の時期がずれ込んだが、平成17年度には本調査の継続分(交差妥当化を含む)を実施し、年度後半の国内学会で発表するとともに、論文化を進める予定である。
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