2004 Fiscal Year Annual Research Report
目標設定状況における高業績者の学習プロセスの特徴に関する心理学的研究
Project/Area Number |
15730288
|
Research Institution | Nakamura Gakuen College |
Principal Investigator |
柳澤 さおり 中村学園大学, 流通科学部, 専任講師 (00341397)
|
Keywords | 目標管理制度 / 高業績者 |
Research Abstract |
1.研究目的 研究目的は,(1)目標設定状況における高業績者の目標達成および学習プロセスの特徴について検討すること,(2)企業の研修などを手がける教育団体もしくは調査対象企業における人事部と協力して,効果的な学習を促進する教育プログラムや診断ツールを作成すること,であった。 2.平成16年度の研究内容 16年度は(1)面接調査,(2)アンケート調査を行った。 1.面接調査 企業組織のライン,スタッフ部門で働いている社員(高業績者,低業績者)を対象に,職務の遂行行動と学習行動の実態について面接を行った。その結果,高業績者は,(1)仕事を自己実現の手段という価値観をもっていること,(2)仕事を主体的・自律的に行い,リーダーに対しても積極的に意見を表明すること,(3)自分の置かれた状況の把握を重視すること,そして(4)仕事のプロセスを構造化していること,などの特徴があることが示唆された。一方,低業績者は,リーダーからの働きかけが多く,仕事全般を効果的に進める方法についての明確なアイディアが不足しているという特徴が示された。また,メンバーの目標管理制度に対する態度や目標達成行動は,各メンバーの業績の高低に関わらず,リーダーの目標管理制度に対する価値観にかなり影響されていることが示唆された。 2.アンケート調査 調査対象企業の某工場で働く全正社員に対して,面接調査によって示唆された上記の結果を確かめるためのアンケート調査を行った。 研究課題の一部を,「28th International Congress of Psychology」で発表した。
|