2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15730312
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
荒木 友希子 金沢大学, 社会環境科学研究科, 助手 (30334741)
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Keywords | 防衛的悲観主義 / 因子分析 / 学力偏差値 |
Research Abstract |
本研究の目的は,防衛的悲観主義に関する日本人への適用可能性について検討をおこなうことである.研究実施計画としては,平成15年度では,(1)防衛的悲観主義を測定する日本版質問紙の開発をおこない,その結果をふまえ,平成16年度以降では,(2)平成15年度に開発した質問紙を用いて,防衛的悲観主義傾向の強い生徒を抽出し,実験的検討をおこなう.米国において防衛的悲観主義を実証したNorem & Illingworth(1993)の実験手続きを参考とした実験をおこなうことによって,先行研究との結果を比較する.(1)および(2)の結果から,日本人大学生において防衛的悲観主義がみられるかを明らかにする研究計画である. 本年度は,過去の学業成績が優れている大学生を調査対象とし,質問紙の信頼性や妥当性について十分吟味し,標準化をおこなう作業を実施した. <被験者>学力偏差値の高い大学に在籍する大学生500名程度. <手続き>英語版防衛的悲観主義質問紙(Norem & Cantor,1986)をもとに,荒木・小林(2002)の結果をふまえて日本の文化的要因を考慮した項目を選定する予備調査をおこない,項目数を増やした日本版質問紙を作成し,実施した. <結果と考察>得られたデータについて,因子分析の手法により併存的妥当性や信頼性を確かめた.本結果から,本年度に開発した質問紙によって防衛的悲観主義傾向の強い学生を抽出し,次年度以降に実施予定である生理的指標を用いた実験的検討をおこなうことが可能となった.
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Research Products
(2 results)