2004 Fiscal Year Annual Research Report
抑制された否定的感情の表出が心理的・身体的健康に及ぼす臨床的効果の検討-感情抑制者に対する心理学的介入の実際-
Project/Area Number |
15730315
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
岩満 優美 北里大学, 医療系研究科, 助教授 (00303769)
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Keywords | 感情抑制 / 不安特性 / 心理的苦痛 / 否定的感情 / 乳がん / 告知 / ストレス / 精神的健康 |
Research Abstract |
1、本年度は以下のデータを分析し、学会で発表および論文などにまとめた。 (1)初発の乳がん患者に告知後から心理的介入を実施し、その臨床的有用性を検討した。その結果、確定診断後から心理的介入を実施する臨床的有用性が示唆された(第17回日本サイコオンコロジー学会、第17回日本総合病院精神医学会で発表)。 (2)日本心理学会第68回大会で「サイコオンコロジー」のワークショップを開催し、論文や本に"乳がん患者の心理的苦痛"をまとめた(Psychosomaticsに掲載、Mood State and Healthを共著)。 (3)看護系大学の助手を対象に、職務満足感とストレス対処行動と精神的健康について検討した。職務満足感の低い人、消極的行動・認知対処スタイルを用いる人は精神的に不健康だった(日本心理学会第68回大会、日本看護学教育学会第14回大会などで発表)。 (4)精神科の入院患者を対象に、集団療法の臨床的特性とその意義について、感情との関連から検討した(精神科治療学に掲載)。統合失調症患者を対象に、感情表出のひとつである絵画療法との関連から描画について検討した(精神医学に掲載)。 2、新たに、以下の点についてデータ収集中あるいは収集済みである。 (1)乳がん患者を対象に"不安特性、感情抑制、ストレス"と"心理的苦痛"との関連、(2)精神疾患患者を対象に、感情抑制傾向とストレス耐性と精神的健康との関連、(3)大学生を対象に、感情抑制傾向とストレス耐性と精神的健康との関連
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Research Products
(5 results)