2004 Fiscal Year Annual Research Report
「目標に準拠した評価」のためのポートフォリオの活用に関する国際比較調査--パフォーマンス課題とルーブリックの開発を中心に--
Project/Area Number |
15730359
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西岡 加名恵 京都大学, 教育学研究科, 助教授 (20322266)
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Keywords | ポートフォリオ評価法 / 教育評価 / 目標に準拠した評価 / パフォーマンス課題 / ルーブリック / カリキュラム開発 / アメリカ合衆国 / イギリス |
Research Abstract |
新指導要録における「目標に準拠した評価」の導入に伴い、日本においては、評価規準や評価方法の開発が急務となっている。本研究は、「目標に準拠した評価」のためにポートフォリオがどのように活用できるかについて、英米における教育評価に関する調査、及び日本における開発研究などを通して探るものである。今年度は、主に次のことに取り組んだ。 第一に、英米の文献研究を進め、マクタイによるワークショップ(内容はカリキュラム開発を扱うもの)に参加した。パフォーマンス課題やルーブリツクを活用して「目標に準拠した評価」を効果的に行うためには、学校のカリキュラム編成そのものを改革するとともに、スタンダード(standard)を開発する必要がある。本年度はその点に関する研究を深めるとともに、得られた知見を学会や校内研修の場において積極的に提供した。 第二に、加西市立下里小学校、静岡大学教育学部附属浜松小学校、長岡京市長岡中学校、横浜国立大学教育人間科学部附属横浜中学校などの協力を得ながら、パフォーマンス課題とルーブリックの開発を行うアクション・リサーチを進めた。 第三に、中国において開催された「公民科学素質建設国際論壇・北京2004」において「日本における授業場面での教育評価の具体例」を発表し、研究交流を行った。 以上の研究成果については、項目11に示したとおり論文4本、著書3冊(共著)において公表した。とりわけ著書『総合と教科の確かな学力を育むポートフォリオ評価法・実践編』においては、過去数年間にわたって宮本浩子教諭(元鳴門教育大学学校教育学部附属小学校教諭,現徳島市福島小学校教諭)と行ってきたポートフォリオ評価法に関する共同研究の成果の全体像を総括し、総合学習と教科教育における「目標に準拠した評価」の効果的な進め方、さらにはそれを支えるカリキュラム像を、実践の具体像を通して提案した。
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Research Products
(7 results)