2003 Fiscal Year Annual Research Report
未刊行資料に基づく1820年代F.フレーベル教授・カリキュラム論の解明
Project/Area Number |
15730368
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Research Institution | Mimasaka University |
Principal Investigator |
松村 尚子 美作大学, 生活科学部, 講師 (50341136)
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Keywords | フレーベル / 教授 |
Research Abstract |
研究者は平成15年8月ドイツに渡航し、チューリンゲン州マイニンゲン公文書館ならびにベルリン・ドイツ教育史研究図書館において未刊行資料の収集を行った。 チューリンゲン州立マイニンゲン文書館(マイニンゲン)においては、マイニンゲン公国文教行政政策に関する手稿・未刊行資料を収集した。これらの資料はこれまで地域史を除いてははとんど参照されたことがないものであり、無論のことながら日本の教育学術研究においてははとんど知られていない文書である。ここで研究者は1820年代から1830年代にかけてのマイニンゲン公国文教政策に関する当時の領主ベルンハルト・エーリヒ・フォン・フロイントの書状ならびに宗務局員ノンネの書状、各種学校に関する文書を収集した。 ドイツ教育史研究図書館に所蔵されているフレーベル遺稿集は、これまで日本のフレーベル研究者の一部からも閲覧され、主として幼稚園設立に関わる書状や構想が参照されてきた。しかし、今回研究者が閲覧したものは1820年代に彼が書き留めた授業構想や書簡、また彼の教え子の手によるノート等であって、未だにドイツのフレーベル研究者も深く追求していない領域のものである。 また、帰国後より資料の精読を開始した。加えて、フレーベルの主著『人間の教育』における教授構想の精読も開始した。また、先行研究においていわゆる「自伝」の研究方法に関するもの、また「書簡」による再構成に関する研究方法を検討した。
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