2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15740026
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Research Institution | Toyama National College of Technology |
Principal Investigator |
小田 文仁 富山工業高等専門学校, 文部科学教官, 助教授 (00332007)
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Keywords | 有限群 / 表現論 / カテゴリー / マッキー関手 / バーンサイド環 / マッキー代数 / 表現環 / quantum double |
Research Abstract |
2001年に出版されたCrossed Burnside rings Iという題目の論文における結果の1つの応用として,"crossing"によるGreen functorの構成法というものがある.ひとつのGreen functorに対してG-monoidを用いることによってさらに新たなGreen functorを構成する方法を"crossing"と呼ぶ.このcrossingにより 1. Burnside Green functor -- crossing --> crossed Brunside Green functor 2. coholomogy ring Green functor -- crossing --> Hochschild cohomology Green functor 3. representation ring Green functor -- crossing --> representation ring Green functor of quantum double のように,既存のGreen functorから別のGreen functorを構成することができることが,今年度の研究で発見された.(ただし,2についてはSerg Boucの結果である.)この成果をCrossed Burnside rings IIという題目の論文として投稿した.現在,第一回目の査読者からの書き改めの指示に従い,改訂版を作成中である.この,成果の一部を平成15年7月に北海道大学で行われた「第20回代数的組合せ論シンポジウム」において"Crossed Burnside rings for some families of subgroups of a finite group"という題目の講演で発表した.この講演では,さらに,すべての部分群全体を動くcrossed Burnside ringsの1つの一般化として,ある条件を満たす部分群の族から構成可能なcrossed Burnside ringsの構造とその応用に関する結果も発表した.素数pを固定して,p-部分群全体を取った場合には,有限群のモジュラー表現における,Brauer対とそのべき等元の間に一対一の対応があるという結果が得られた.さらに,A型のコクセター群とそのパラボリック部分群をとった場合のcrossed Burnside ringとquantum doubleの表現環との間に関係があることが分かった.これらの結果はCrossed Burnside rings IIIという題目の論文として,現在作成中である.さらに,これらの結果を平成15年11月に九州大学で行われた「The Second East Asian Conference on Algebra and Combinatorics」という国際集会で発表した. 平成15年の夏に計画していた国際集会への参加は,新型肺炎ウイルスに対する予防を考え中止した.
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