2005 Fiscal Year Annual Research Report
曲面の写像類群を用いた4次元多様体のトポロジーの研究
Project/Area Number |
15740032
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
遠藤 久顕 大阪大学, 理学研究科, 助教授 (20323777)
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Keywords | 写像類群 / 4次元多様体 / Lefschetzファイバー空間 / 曲面束 / 符号数 / 符号数コサイクル / Kirby計算 / 群の表示 |
Research Abstract |
平成15年度若手研究(B)研究計画調書「研究計画・方法」及び平成17年度科学研究費補助金交付申請書「本年度の研究実施計画」に従い、本年度は前年度に引き続き全く新しい方法を模索するための知識の修得や収集を行った。特に、写像類群や4次元多様体に関連する研究集会に3回ほど出席することができたことは大きな収穫であった。 本研究の目的はLefschetzファイバー空間の分類や不変量の構成や計算を実行することであり「本年度の研究実施計画」においては特に、Siebert-Tian, Fuller, Chakirisらによる分岐被覆の方法と、写像類群に関する森田茂之氏(東京大学)の理論とを新しい研究方法として追及するという計画を立てた。前者についてはKirby計算などを通してLefschetzファイバー空間をある程度視覚化できたものの、実際の分類問題に応用するには至らなかった。後者については以下のような考察を行った。 KuessnerによるLefschetzファイバー空間のEuler類については、それを用いて第1森田Mumford類の類似を構成できることがわかった。さらに、それを微分形式で表示することにより、Smithの符号数公式の補正版が成り立つことを示すことができた。ただし、この公式は実際の符号数の計算にはあまり効力を発揮しないものと思われる。森田氏のM構成やJekelのEuler類の研究については応用する上で技術的な障害が非常に大きいことがわかり、ひとまずこれらを断念することとした。一方で、拡大Johnson準同型の拡張として得られるTrappやPerronによる写像類群の表現からLefschetzファイバー空間の不変量を取り出す試みを始め、いくつかの基本的な考察を行うことができた。 また、これらの研究とは別に、ある具体的な離散群の2次元ホモロジー群を具体的に決定することができた。これに関しては短い論文を準備中である。
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Research Products
(2 results)