2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15740040
|
Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
猿子 幸弘 佐賀大学, 理工学部, 講師 (00315178)
|
Keywords | 放射曲率 / 比較幾何 / 剛性定理 / 極 / 理想境界 |
Research Abstract |
放射曲率が下からある関数で押さえられたリーマン多様体についての研究を行った。今までの1点からの放射曲率が下から押さえられたリーマン多様体のカテゴリーをも含む、超曲面からの放射曲率の挙動を研究した。 まず、放射曲率が超曲面からの距離にしか依存しないリーマン多様体の分類定理(7タイプに分類出来る)を証明した。この7タイプを比較空間として一般化された測地三角形に対する比較定理を証明し、剛性定理の証明や、今までにない収束(特に崩壊)の状況を捉えることに成功した。特に剛性定理は研究代表者であるによるものであり、Mathematische Zietschrift (2002年発表)に掲載された塩濱勝博氏(佐賀大学教授)-田中實(東海大学教授)両氏の論文、Compactification and maximal diameter theorem for noncompact manifolds with radial curvature bounded belowの剛性定理の証明を訂正するものでもある。これらの結果は塩濱氏との共著、Comparison geometry referred to the warped product modelsとして国外の雑誌へ投稿中である。 次に、これは上述の論文から派生した問題であるが、回転面モデルの極集合のサイズの新しい評価が得られた。リーマン多様体の極とは、最小跡が空集合である点のことである。結果を要約すると、超曲面を底空間に持つ捩り積空間は平面公理を満たすというものであるが、この結果も塩濱氏との共著、The axiom of plane for warped product models and its applicationとして国外の雑誌に投稿中である。 また、佐賀大学で行われた微分幾何研究集会において、放射曲率が下から押さえられたリーマン多様体の理想境界に関する講演をした。この結果は永野幸一氏(東北大学助手)と大塚和男氏(元九州大学大学院生)との共同研究であり、Jourunal of Mathematical Society of Japanへの発表が決まっている(次頁の研究発表参照)。
|
Research Products
(1 results)