2004 Fiscal Year Annual Research Report
曲面上の主分布および主曲率関数の振る舞い(外在的な性質と内在的な性質の関係)
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15740041
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
安藤 直也 熊本大学, 理学部, 講師 (50359965)
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Keywords | 準曲面(構造) / H分布 / Codazzi-Mainardiの方程式 / 標準的な前発散 / Codazzi-Mainardi多項式 / 共形的Gauss写像 / Willmore曲面 / 極小曲面 |
Research Abstract |
1.昨年度に引き続き,今年度も臍点を持たない曲面の準曲面構造について調べた.但し今回の準曲面構造の二つの1次元分布は主分布ではなく各点で与える方向についての法曲率が平均曲率に等しいような分布(H分布)である.まずCodazzi-Mainardiの方程式をGauss曲率および平均曲率の勾配ベクトル場および準曲面構造から定まる標準的な前発散というベクトル場を用いて表した.そしてこのように表現されたCodazzi-Mainardiの方程式の両辺の回転を考えることによって,昨年度得られたCodazzi-Mainardi多項式の類似物を得た(後者を第二Codazzi-Mainardi多項式と呼び,前者のある関数倍したものを第一Codazzi-Mainardi多項式と呼ぶ).さらに第二Codazzi-Mainardi多項式と分布が主分布である準曲面構造から定まる第一Codazzi-Mainardi多項式の関係を得た.平均曲率一定曲面,Gauss曲率一定曲面および回転面の準曲面構造を調べた. 2.BryantはS^3の曲面の共形的Gauss写像を定義し,そしてS^3の膀点を持たない曲面がWillmoreであることと曲面の共形的Gauss写像が極小であることは同値であることを示した.このことに注目して,筆者は4次元de Sitter空間の極小曲面からS^3のWillmore曲面を構成した.さらにS^3の臍点を持たないWillmore曲面がR^3の極小曲面の立体射影による逆像であることと曲面の共形的Gauss写像によって導かれた計量についての曲率が恒等的に1であることは同値であることを示した.
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Research Products
(5 results)