2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15740043
|
Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
佐藤 信哉 立教大学, 理学部, 助教授 (60305662)
|
Keywords | 部分因子環 / Longo-Rehren subfactor / Turaev-Viro-Ocneanu位相不変量 / Reshetikhin-Turaev位相不変量 / quantum double / orbifold category |
Research Abstract |
本年度は研究目的の一つに掲げた「C^*-tensor category Mが退化したbraidingをもつ場合のTuraev-Viro-Ocneanu位相不変量を書き下すこと」に関して重点的に研究を行った.以下,その詳細について述べる. 退化したセクターの集合Dは,それ自体symmetricなC^*-tensor categoryをなす.今の状況では,これは有限群の既約表現のなすC^*-tensor categoryとなっていることがDoplicher-Robertsの双対定理によりわかる.私は,泉正己(京都大)によるLongo-Rehrensubfactorの構造に関する研究にヒントを得て,群Gが可換群である場合にMのquantum double D(M)のorbifoldによる記述を得ることができた.PをMのminimal non-degenerate extensionとすると,D(M)はPとMugerのorbifold理論とを用いて巽せることを示した. 上述の結果から,D(M)を用いたReshetikhin-Turaev位相不変量をPの絡み目の不変量を用いて記述することができた.この結果と河東-佐藤-和久井の結果(Turaev-Viro-Ocneanuはquantum doubleのReshetikhin-Turaevとなる)とを組み合わせると,Turaev-Viro-Ocneanu位相不変量は,Mの非退化な拡張Pによる絡み目の不変量の積の和で表されることが証明され,Ocneanuが主張した定理(証明は未だ出版されていない)の特殊な場合(Gが可換群の場合)を証明したことになる.
|
Research Products
(1 results)