2004 Fiscal Year Annual Research Report
k連結グラフの指定した頂点集合を通る長い通路の存在性とハミルトン閉路に関する研究
Project/Area Number |
15740078
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Research Institution | Ibaraki National College of Technology |
Principal Investigator |
弘畑 和秀 茨城工業高等専門学校, 電子情報工学科, 講師 (30321392)
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Keywords | グラフ / 頂点 / 通路 / 閉路 / 次数 / 長さ / k連結 |
Research Abstract |
平成16年度は次の予想1,2を掲げ、以下の証明方法で予想の解決に努めた。 [予想1] グラフGがk連結グラフ(k≧4)ならば、Gには任意の2頂点x,yを結び、k-1個の頂点からなる頂点集合W(x,yは含まない)を通る長さmin{|V(G)|-1,2μ'(G)-2}以上の通路が存在する。ここでμ'(G)=min{max{d(u),d(v)}:d(u,v)=2,u,v∈V(G)-{x,y}}とする。 [予想2] グラフGがk連結グラフ(k≧3)ならば、Gには任意のk個の頂点を通る長さmin{|V(G)|,2μ(G)}以上の閉路が存在する。ここでμ(G)=min{max{d(u),d(v)}:d(u,v)=2,u,v∈V(G)}とする。 [証明方法] 指定した頂点集合Wの頂点数|W|に関する帰納法による証明を考える。このとき、帰納法の仮定により、グラフGには指定した頂点集合の|W|-1個の頂点を通る長い通路が存在することがわかる。ここで最長通路Pを考え、W⊆V(P)ならば予想は成り立つので、W〓V(P)、すなわちW-V(P)={w}としてよい。以下、wを含むG-V(P)の連結成分Hの中にwを通る長い通路を見つけ、最長通路Pの長さを求める。 上記証明方法で連結成分Hの中にwを通る長い通路を見つけるため様々な定理の拡張などを考え研究を行ってきたが、wが連結成分Hのどのブロックに含まれているかによって、証明が非常に複雑なものとなり、現在、予想の解決には至っていない。今後はVineと呼ばれる特殊な通路を用いた手法に改良を加えるなどして、予想の解決に努めていきたいと考えている。
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