2003 Fiscal Year Annual Research Report
流体中の渦の運動と複雑な流れに関するオイラー方程式の研究
Project/Area Number |
15740114
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Research Institution | Fukuoka Institute of Technology |
Principal Investigator |
西山 高弘 福岡工業大学, 工学部, 助教授 (60333241)
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Keywords | 流体 / 渦 / オイラー方程式 |
Research Abstract |
流体中の渦の運動に関してオイラー方程式を調べることは、乱流現象の解明とも関連し、興味深い研究テーマの一つである。 アメリカのG.K.Vallisらは、人工的な項を加えた非定常オイラー方程式が、また、イギリスのH.K.Moffattは、完全電気伝導度と粘性をもつ非定常電磁流体の運動方程式が時刻無限大でオイラー方程式の定常解を生み出し、更に、その解は初期条件と同じ幾何学的構造をもつという主張をした。このアプローチは、従来2次元あるいは軸対称定常オイラー方程式の可解性の問題に関して用いられてきた変分法とは全く異なったものである。もし彼らの理論が正しければ、複雑な渦線をもつ初期条件を与えることにより、定常オイラー方程式に対する複雑な渦をもつ解を得ることができ、乱流現象の解明に一つの方向性を与えることになる。しかし、彼らの理論を数学的に厳密に直接証明することは難しいように見える。 そこで、本年度は、Vallisらのアイデアを参考にして考案した方程式に差分法を組み合わせると、軸対称定常オイラー方程式に対する解が構成できることを厳密に証明した。この証明法の特徴は、差分幅を0に近付けるのと時刻を無限大にするのを同時に行うところにある。そして、その解の構成を無限回繰り返すと、与えられた循環をもつ解が無限個生み出されることを示した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Takahiro Nishiyama: "Construction of solutions to the two-dimensional stationary Euler equations by the pseudo-advection method."Archiv der Mathematik. 81. 467-477 (2003)
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[Publications] Takahiro Nishiyama: "Construction of three-dimensional stationary Euler flows from pseudo-advected vorticity equations."Proceedings of the Royal Society of London, Series A. 459. 2393-2398 (2003)